政治を“遠いところのもの”にしてはいけない--ペパボ創業者の家入氏が都知事選に出馬 - (page 2)

岩本有平 (編集部)2014年01月22日 18時44分

政策は「居場所がある街」「遊べる街」「政治に参加したくなる街」

堀江氏:じゃあ政策などを。時間が無いんでざっくりと説明してください。

家入氏:正直ざっくりとしかなくて……正直政治はよくわかんない部分も多いのでざっくり作りました。3つあります。1つは、「居場所がある街、東京」を作っていきたい。もっといろんな人たちが多様に生きていくために居場所を作りたい。

 あとは、仕事も遊びもごっちゃになっている生き方をしているんですが、それをとことん楽しめる、「遊べる街、東京」を作りたい。

 最後は政治をもっと身近にしていく。特にインターネットを使って。「政治に参加したくなる街」そういった東京を作りたいと思っています。

選挙をハッキングする

堀江氏:大体言いたいことは言えました?

家入氏:言えてないですね(笑)。政治とかを遠いところのものにしちゃいけないと思うんですよね。特に20代、30代は興味がないというか、そもそもわかんないんですよ。だからとりあえず、質問を持つところから始めていきたい。

 今回選挙では面白い趣向を取り入れていきたいと思っていて。僕はお金が本当にないので街頭演説とかできないんだけど、家にいて24時間生放送し続けようかと思ってて。そしたら違法なお金もらったりすることもないじゃないですか。ずっとネットで放送していく中で、「#僕らの公約」みたいなハッシュタグを作って、みんなの意見をどんどんもらって、掲示板とかに掲載していって、それぞれのトピックの中で集まった内容を専門家を呼んで聞いたりしてブラッシュアップしていって、最終的にみんなで政策つくれれば超すごくないですか?

堀江氏:そうですね。

家入氏:分からないんですが、民主主義2.0みたいな。Twitterでガンガン意見を集めていけば、「3つの政策」とか言ってるより、よっぽどいいものができると思うんですよ。疑問を持つのも重要で、「なんで原発ダメなのか」とか、そういう質問あると思うんですよ。例えばダンス、風営法、「なんで踊っちゃいけないの」ということに答えられる人もいないんですよ。そういう質問を集めて答えて政策を作れば、超いいものができるんですよ。

 選挙とか政治とか既存のシステムを、僕はインターネットの人間なのであえてこういう言い方をするんですけど――システムをハッキングするつもりで――真っ向から戦うのではなく、無関心でいるのでもなく、撹乱することで新しい動きを作ることができるんじゃないかと思っていて。そういう「戦わない、やさしい革命」みたいなのを起こすのはすごく面白いと思っています。

 最後に、こんなに集まって頂いて申し訳ないのですが、僕には知名度もお金もないですけど少数でも優秀な仲間がいて、インターネットの向こう側、カメラの向こう側にいろんな思いを抱えている若い子たちがいっぱいいるいので、そういう子たちが応援団。「クラウド選挙対策本部」じゃないけれども、すごい人数の対策本部ができるんじゃないかなって。いろんなアイデアがあるので、ネットを使い切ります。「こんな選挙のやり方ってありなの?」というのをやってきます。

弱さを知ってる人こそ良い政治ができる

堀江氏:今回都知事選を見てて、正直「おじいさんばっかりでどうなの」という話があって。僕もいろんな人に「出ないのか」と言われたんですけど、僕は1年9カ月社会にいなかったので、自由を満喫したかったので(笑)。東国原(英夫)さんにも言われたんですが。

 もっと若くて、経営センスもあって、弱いものの気持ちも分かるし、実行力がなさそうに見えて実はある、彼みたいなタイプのほうがいいんじゃないかと思っています。

 彼自身がいじめられっ子でひきこもりで、そういう弱さを知っている人がトップに立つと、割とまわりに優秀なスタッフが集まってきて、良い政治ができるんじゃないかと。そういう人って何人かいるけどなかなか知事選に出てこないんですね。

 ですが彼が出たそうな顔をしてたんで、僕が煽りまくって、やっと出てくれました。お金も貸しました。でもお金を貸してくれるような仲間がいますし、実は優秀なスタッフが結構集まっているんですよ。泡沫(候補者)だとか言う人もいるんですが、そんなことないと思います。若い人たちにとっては有力な選択肢。僕も投票したい人が正直いなかったし、「なんだかなぁ」と若い人は思ってると思う。

 でも、世界的に見ても40代の知事なども多くて、若さみたいなのは必要なのかなと。そういう意味では、彼はこう見えても会社を育てて上場させただけの実力があるんです。そういう人が都の経営、運営をやったことってこれまでないと思う。そういう意味でも画期的。世界に冠たる経済都市としての東京がどんどん発展すると思う。その辺は彼に期待したい。今回応援団として、これからも応援したいと思ってますので、家入一真をぜひよろしくお願いします。

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