IntelのシニアバイスプレジデントであるMooly Eden氏によると、「モノのインターネット」(Internet of Things)が世界への浸透を続ける中で、私たちがコンピューティングデバイスを使ってできることと、人間の脳を使ってできることの差が縮まりつつあるという。
Intelの知覚コンピューティング(Perceptual Computing)部門のゼネラルマネージャーも務めるEden氏は年次基調講演の冒頭で、ウェアラブルテクノロジについて熱弁を振るった。ウェアラブルテクノロジは今週開幕するCESの方向性を決めるメガトレンドの1つと考えられている。
だが、Eden氏によると、それにはまだ先があるという。
「問題は、『何がこの革命を実現したのか』ということだ」とEden氏は尋ねた。
Eden氏はIntelのシニアバイスプレジデントなので、同氏の答えは同社の隅々まで行き渡っている精神に沿ったものだ。つまり、それはトランジスタおよび集積回路の発明とムーアの法則だ。
さらに、Eden氏は、今後12年以内にチップ上のトランジスタの数は人間の脳内のニューロンの数に追い付くとの予測も示した。
しかし、この軌道を進み続けるためには、コンピューティングはもっと「自然な」アプローチを採用する必要がある、ということもEden氏は強調した。
ここで登場するのが、「Intel RealSense」だ。RealSenseは、ヒューマンインターフェースを「自然な」ものにするハードウェアおよびソフトウェア製品で構成される新しいテクノロジファミリである。
最初の製品は、LenovoやAcer、ASUS、Dell、Hewlett-Packard(HP)などのOEMパートナーが生産するノートPCに内蔵される3Dカメラセットだ。3Dの奥行きと2Dカメラモジュールを組み合わせることの狙いは、人間の目の能力を完全に超えるとは言わないまでも、それを再現することだ。
Eden氏は、RealSenseのブランドを冠した製品が今後も「多数」登場することを約束したが、このフル1080pのカラー3Dカメラで撮影した画像の用途は、デジタルモデリングや編集だけにとどまらない。
Intelは、最終的にそれらの画像を青写真として3D印刷で実物を作り出せるようにするため、3D Systemsとも提携している。
ラスベガスでEden氏と一緒に壇上に登場した3D Systemsの最高経営責任者(CEO)のAvi Reichental氏は、別の質問を提起し、同じ文中でその質問に答えた。Reichental氏は、3D印刷が一般に普及するかどうかではなく、それがいつ現実になるかということが問題だ、と述べた。
Eden氏は基調講演の中で、音声認識が実際にはタッチ操作より重要であることを示唆した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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