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2013年のモバイル業界

佐野正弘が振り返る2013年のモバイル業界--LTE競争から料金へ

佐野正弘 坂本純子 (編集部)2013年12月30日 08時00分
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 スマートデバイスの普及が進み、あらゆるビジネスの主戦場となりつつあるモバイル領域。2013年もさまざまなニュースが世間を賑わせましたが、モバイル業界に精通するジャーナリストの皆さんはどのような点に注目したのでしょうか。今回は佐野正弘さんに、注目したモバイルニュースや、スマートデバイス、アプリなどを聞きました。

――2013年のモバイルニュースを3つを選ぶとしたら何ですか。

  • NTTドコモの大幅な端末戦略変更
  •  今年最も大きな話題を振りまいたのは、やはりNTTドコモの端末販売戦略が大きく変わったことでしょう。契約数の獲得で不振だった国内最大キャリアが、特定販売の端末に注力する“ツートップ戦略”を実施し、さらにこれまで頑なに拒んできたiPhone 5s/5cの販売を開始したことで、国内のスマートフォン端末市場は劇的に変化しました。

     実際、一連の戦略転換によって国内メーカー2社が市場から撤退したことに加えて、NTTドコモ向けに注力してきたLGエレクトロニクスが、ついにau向けにフラッグシップモデルを提供しました。さらに、従来は強気の姿勢をとってきたサムスン電子が日本オリジナルのモデルを出すなど、アップル以外の多くのメーカーは大幅な戦略転換を迫られています。与えたインパクトは相当なものだったと言えるはずです。

  • スマートフォン販売に関するトラブルの増加
  •  一部のau販売店が、スマートフォン販売にオプションの強制加入を求めたという問題や、ソフトバンクモバイルが一部の割賦契約者の信用情報を誤って登録し、ユーザーの信用情報に傷を付けるなど、スマートフォンの購入や販売に関するトラブルが相次いだことは記憶に新しいことでしょう。2012年から続いているMNP利用者への高額なキャッシュバックに関する問題も合わせて、高額のスマートフォンを分割払いで購入させ、高額な月額料金を長期的に支払ってもらう現在のビジネスモデルに、限界が来ていると感じさせる出来事でした。

  • ソフトバンクのガンホー、supercell買収
  •  アプリシーンで大きな注目を集めたのは、ソフトバンクがガンホーやsupercellといったスマートフォンで人気のゲームベンダーを次々と買収したことです。スマートフォンのゲームアプリは今年、国内で非常に大きな盛り上がりを見せ、ヒットゲームを開発したベンダーが急成長しました。一方で、supercellやKing.comなどの海外勢が、テレビCMをも実施するなど国内市場進出を積極化する動きを見せていたのも事実です。それだけにソフトバンクの一連の動きは、市場拡大と共に国を超えたゲームベンダー同士の競争と、それに伴う合従連衡によるパワーゲームが急加速する可能性を感じました。

――今年購入した端末で一番のお気に入りは。

 実は執筆時点でまだ発売されていないのですが、あえて「Xperia Z1f SO-02F」を挙げてみたいと思います。というのも、今年の端末販売傾向を見ると、大ヒットしたのは「iPhone 5s」、そしてNTTドコモの“ツートップ”に選ばれつつも、GALAXY S4にダブルスコアで差を付けた「Xperia A SO-04E」の2つです。

 これらが象徴しているのは、画面サイズや機能ではなく、片手での持ちやすさや扱いやすさ、そして強いブランド力です。ですので、それらの要素を兼ね備え、国内ユーザー好みに開発されたXperia Z1fは、あるで意味今年のスマートフォン市場を総括したモデルとして、評価しています。

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