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2013年のモバイル業界

松村太郎が振り返る2013年のモバイル業界--“成熟”からウェアラブル、パーソナルへ

松村太郎 坂本純子 (編集部)2013年12月28日 08時00分
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 スマートデバイスの普及が進み、あらゆるビジネスの主戦場となりつつあるモバイル領域。2013年もさまざまなニュースが世間を賑わせましたが、モバイル業界に精通するジャーナリストの皆さんはどのような点に注目したのでしょうか。今回は松村太郎さんに、今年注目したモバイルニュースや、スマートデバイス、アプリなどを聞きました。

――2013年のモバイルニュースを3つを選ぶとしたら何ですか。

  • Androidの販売比率が市場の8割にまで達し、アプリ数でも先に100万本を突破
  •  2013年、Androidとの競争激化とシェアが奪われる状況からAppleは株価に深刻な影響を受け、史上最高額を記録した2012年6月から300ドル安い390ドル台を付ける場面も見られました。

     価格の安いAndroidデバイスが好調な新興国や、ハイエンドを求めないユーザー層への訴求を行うため、Appleは廉価版のデバイスとしてiPad miniやiPhone 5cをリリースしてきました。このことが、Appleのモバイルビジネスにおける利益率を押し下げていくと見られたのです。

     またAppleが先行しデバイスの魅力を支えているApp Storeについても、アプリ数はこれまで常に先に金字塔を立ててきましたが、2013年はアプリ数100万本突破を、Android向けアプリが揃うGoogle Playに先を越されてしまいました。もちろん数ではなく、どれだけアクティブに使われ、課金されているかが重要ですが、Appleはユーザーへの訴求を少し変化させる必要がありそうです。

  • Twitter上場で、米国でもモバイルビジネスへのシフトが明確になる
  •  iPhone以前からモバイルを前提に開発されてきたTwitterが、ついに上場を果たしました。これは、米国のコミュニケーションの中心がデスクトップからモバイルへと移行するタイミングを見極めた、完璧な時期での上場だったと見ています。

  • ソーシャルからダイレクトへ
  •  Facebookによる買収提案をSnapChatが断ったというニュースが印象的で、WhatsAppや日本のLINEの好調さが際立ちます。友人間もしくはパブリックな場に情報を出しながらコミュニケーションを取るFacebook型のソーシャルメディアから、人同士もしくはグループでクローズドにコミュニケーションを取り合う「場」へのニーズ転換が認められた1年でした。

     Twitterはパブリックなインフラとしての側面を打ち出してソーシャルという言葉を使わず展開しています。またコミュニケーション面で言えば、特別なサービス登録やプライバシー設定が必要ない、電話番号をそのまま使って楽しめるAppleのiMessageやFaceTimeは、LINEの好敵手になっているのではないか、と思います。

――今年購入した端末で一番のお気に入りは。

 「iPad mini Retinaディスプレイモデル」です。2012年にオリジナルのiPad miniが登場してから、Retinaディスプレイを搭載するようになることを1年間待っていた、というのが実際のところです。肌身離さず持ち運ぶ、コンテンツを楽しむデバイスになりました。同時に、A7プロセッサ搭載で処理も速いため、Keynoteなどのプレゼンや動画を編集したり、披露するにもよさそうです。なにより、長く使えそうな1台であることも、期待しています。

――今年よく使ったサービスやアプリは。逆に使わなくなったものがあれば教えて下さい。

  • Evernote
  •  機能的進化とiOS 7などへの素早い対応で、身の回りの情報の「統合」をより強めてくれました。特に、iPhoneアプリでは、名刺の読み取り機能やリマインダー機能が追加されたため、タスク管理アプリ(OmniFocus)や名刺読み取りアプリ(WorldCard Mobileなど)を一切使わなくなってしまいました。欲をいえば、iPhoneやiPadの連絡先への情報のエキスポートと、Googleカレンダーとの連携が欲しいところです。

  • Google+ と Hangout
  •  Google+の写真バックアップ機能は非常に便利でした。スマートフォンやタブレットで撮影した写真を無制限に保存し、しかもちょっと良い感じに補正までしてくれるため、他のサービスに共有する写真も、あえてGoogle+のバックアップから利用するほど。また、オンラインでのミーティングはSkypeからHangoutへと完全に移行してしまいました。通話のクオリティや安定性、そして無料で10人までビデオ会議ができるスムーズさから、取捨選択した結果です。またミーティングの予定をGoogle+の「イベント」として登録し、そこに集まるという使い方が便利でした。

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