USENは、ローソンHMVエンタテイメント(LHE)と協業で、スマートフォン向けの定額制音楽配信サービス「スマホでUSEN」をスタートした。月額490円で「最新 J-POP」「1980's HITS(洋楽)」などの575チャンネルが聴き放題になる。
USENグループ会長の宇野康秀氏は「私どもは52年間、店舗向けの音楽配信サービス『USEN』を提供してきた。非常にアナログだが、今で言うクラウド型サービスだったと思っている。このサービスを個人のお客様にも提供したかったが、USENを聴くには専用のセットトップボックスが必要であり、これは大きなハードルであった。しかしスマートフォンが普及することで、誰でも簡単にUSENが聴ける環境を提供することができた」とサービスをスタートするに至った背景を話した。
スマホでUSENは、Android 4.0以上、iOS 6.0以上のスマートフォンで利用できる音楽配信サービス。専用アプリをダウンロードし、USEN公式ウェブサイトでアカウント設定すると聴くことができる。楽曲はすべてチャンネルごとに配信され、ラジオを聴いているような感覚だ。音楽チャンネルのほか「外国語講座」や「トークバラエティチャンネル」など、575チャンネルの豊富なコンテンツをそろえる。各チャンネルの編成はディレクターが担当しており、厳選した楽曲で構成されているという。
メニュー画面には、好きなチャンネルを登録できるお気に入りボタンのほか、聴いている楽曲をLHEで購入できるカートボタンも装備する。なお、聴取時はオンラインでの環境が必要になり、オフライン環境での聴取はできない。
コンテンツ調達や番組編成、音楽配信プラットフォームなどはUSENが担当し、LHEはマーケティング部分を担う。各楽曲のアーティスト情報やユーザーレビューなどを用意するほか、チケット情報サイト「ローチケ.com」への連携も準備中だ。
ローソンHMVエンタテイメントの代表取締役社長である坂本健氏は「最近は音楽を聴く環境が少なくなり、自宅にはオーディオはおろかPCすらない人もいる。しかしそうした人でもスマートフォンは持っており、スマートフォンの普及により、音楽を聴く環境も整いつつある。これを機にもう一度オーディオをそろえ、CDやDVDに接する機会を増やしていきたい」と話した。
なお、同サービスはLHEで「USEN 550ch×HMV」ブランドで展開されていくとのこと。575個ある専門チャンネルは2014年に1000まで増やす予定だ。両社では3年後に100万会員を目指す。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」