インキュベイトファンドは11月30日から12月1日にかけて合宿イベント「Incubate Camp 6th(Incubate Camp)」を開催した。
Incubate Campは1泊2日の合宿イベントだ。このイベントではまず、事前審査を経てインキュベイトファンドが主催する勉強会に参加してきた起業家や起業家予備軍が、事業計画のプレゼンを実施。その後、プレゼンを聞いた国内の著名投資家がメンタリングする。さらには投資家からの指名で投資家と起業家がペアを組み、経営者や投資家が審査員を務める2日目夕方のプレゼン本戦に向けて事業計画をブラッシュアップしていく。
上位3位に入賞した起業家には、300万円の初回投資(ただし、同額を自らの手で調達することが求められる)が、優勝した起業家には、最大3000万円までの投資の提案がなされる。
なおインキュベイトファンドのインキュベーションプログラムは、このIncubate Campの前に開催される勉強会、そして終了後に開催されるフォローセッションを含めて約半年に渡る。
Incubate Campは今回で6回目。これまでに、イラストなどのクラウドソーシングを手がけるMUGENUPや不動産マッチングサービスを手がけるiettyなど、数多くのサービスを輩出している。また同時に夜中まで計画をブラッシュアップし、2日目の本戦に備えるまでの過程は、「起業家にとっても投資家にとっても非常にハード。しかし、力の付くプログラム」(参加した投資家)なものだという。
今回イベントに登壇した起業家は12人。それぞれのサービス概要とパートナーとなった投資家を紹介する。
ファイナンシャルプランナー(FP)と不動産の購入希望者をマッチングするサービス。資金準備から購買決定までをFPが支援し、購入計画を立案する。それに対して不動産業者に注文住宅の相談をしたり、逆に不動産業者から建売住宅の提案を受けられるようにする。
通常であれば、不動産の購入を決めてからFPに相談するなど「購買決定ありき」だが、FPのサポートによって、潜在的な不動産購入希望者を掘り起こすことを目指すという。
「vinclu(ウィンクル)」は、今回唯一のハードウェア。スマートフォンのイヤフォンジャックにvincluを差し込んだユーザー同士が向かい合えば、両者のvincluが光ったりアクションしたりする。すでにクラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」で60万円を調達しているが、今回のプレゼンでは事業をピボット(方向転換)すると語った。
キャラクタービジネスを展開する企業などと組み、オタク向けの市場でビジネスを狙う。ライブ会場などでファン向けグッズとして販売するという。そして企業がvincluを持っているファンに限定して、独自のコンテンツやメッセージなどを配信していくという。
「知識を自らの知恵にする」というコンセプトのニュースアグリゲーションサービス。ニュース記事のデータを解析し、そのニュースに関連する辞書やTwitter上の発言、専門家の意見、類似記事などを「バルーン」と呼ぶ円でそれぞれ表示。ワンタップであらゆる関連情報を閲覧できるというもの。
将来的には広告やデータの販売、テストマーケティングでのマネタイズを検討していく。
オーダーメイドのスーツやシャツを購入できるサービス。ウェブとスマホアプリを展開する予定。さまざまな部位の形状やサイズなどを二択や三択形式で選択していくことで手軽にオーダーメイドを実現する「ワンクリックUI」を採用する。
同様のサービスは海外でも人気だが、森氏が日本で狙うのは就活とギフトの市場。前者は就活生をターゲットにする企業のスポンサードのもと、「1着無料」といったキャンペーンを展開。後者はギフトチケットの販売を検討する。将来的には商品ジャンルの拡充を検討。2014年2月にサービスを立ち上げるとしている。
萬野氏は、エンジニア向けのサービスをプレゼンした。ただしその詳細は非公開となっている。サービスのリリースを待ちたい。
人材採用の際にコストとなるのは「出会う」ということ。そこに着目した人材サービスがJob Crewだ。採用希望者に対して、クラウドソーシングで集めた面接官がテレビ電話でインタビューを実施し、動画のデータベースを作っていく。
採用時の集客から面接、スクリーニングまでを手掛けることで、1人の採用につき70万円程度の人材サイトの構築を進める。
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