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おせち騒動は「忘れられない事件」--グルーポン・ジャパンが今後の展開を説明

岩本有平 (編集部)2013年11月21日 20時13分
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 かつて騒動を巻き起こした「おせち」に正面から向き合うキャンペーンを発表し、新体制を強調するグルーポン・ジャパン(グルーポン)。8月に代表取締役CEOに就任した根本啓氏は、同日の記者説明会で、2014年度に向けての戦略を語った。

“おせち事件”は「残念に思っていた」――新代表

  • おせち騒動の経緯

 当時社外の人間として騒動を知った根本氏。当時を振り返り「残念に思っていた」と語る。そして改めてグルーポン・ジャパンの代表として、「非常に世間を騒がせた決して忘れられない事件」として、会場に集まった記者らにあたらめて状況を説明した。

 既報のとおりだが、グルーポンが運営するフラッシュマーケティング型のクーポン販売サイト「GROUPON」で2011年の正月向けに神奈川県のバードカフェによるおせちが販売された。通常2万1000円のところ半額の1万500円で販売されたこのおせちが、配送遅延のほか、品質が見本と大きく違うなどとして大きな騒動となっていた。

 その後グルーポン・ジャパンでは謝罪と返金、5000円相当のギフト券を提供をしたほか、当時代表を務めていた瀬戸恵介氏、米国本社のCEOであるアンドリュー・メイソン氏が謝罪するに至っている。

社内プロセスを改善

  • おせち騒動後の社内プロセスの改善について

 この騒動をグルーポンはが何を学び、変化してきたのだろうか。根本氏は社内プロセスの改善について語る。

 まず売上偏重だった営業の評価制度を、顧客満足度を含めたものに変更。顧客の審査基準項目も30件から200件に拡大した。これまで外注業者に頼っていたテキストの編集も、社内で特別チーム設立。掲載内容の確認についても、一方的な通知から、双方向での確認に変えた。さらに掲載後の店舗フォローを担当するカスタマーサポートを立ち上げる。メール返信率は72時間以内に70%だったものを、24時間以内に93.9%に改善。電話サポートも開始し、受電率97.9%とした。

注力すべき4つのポイント

 グルーポンに登録するユーザーは全世界で48カ国2億人。アクティブ会員は4400万人となっており、これまで累計で4億件以上のディール(クーポン販売)をしてきた。という。日本でのディール数は2年前の2.5倍。半年前と比較しても1.3倍になった。日本に限定した業績は非開示だが、全世界では7~9月の売上高は14億円強、前年同期より10数パーセント増加しているという。またモバイルでの取引は全体の40%程度に成長。日本に限定すると、「(数字は)公表していないが、比率では全世界平均より高い」(根本氏)という。

 そんなグルーポンは、2014年度以降、(1)グルメや美容、医療、物販に加えてスキーやマリンスポーツといったレジャー分野の強化による「品ぞろえの多様化」、(2)増えるディール数に対応するための検索や絞り込み、レコメンデーションといった機能の強化による「カスタマーエクスペリエンスの改善」、(3)スマートフォン向けアプリを一新し、画像を多用してユーザーに商品の魅力を伝える「モバイルの強化」、(4)お金で買えないような発見、驚きを体験できるディール「“WOW”ディール」の提供――の4点に注力して事業を展開する。

キャンペーンだけでの不安の払拭「できるとは考えていない」

 また、今回の「おせち」プレゼントキャンペーンについて、「おせちは忘れてはならないキーワードの1つ。新しいチャレンジを、あらためておせちからはじめようとした。お客さまに感謝を表すにはどういうものがいいかと考えた」(根本氏)と説明した。

 会場に集まった記者からは、「反省の姿勢が見られないのではないか」といった質問が飛んだが、これに対しては「キャンペーンで不安や不信を払拭できるとは考えていない。不安を軽減していくためには1つ1つのディールの審査や、質の改善をしていくだけ。ただこの2年で少しずつ改善をしてきているので、(利用してくれてたユーザーへの)感謝の気持ち」(根本氏)とした。また、2015年の正月に向けては改めておせちのディールも展開していきたいと語った。


キャンペーンのおせちを担当するスペイン料理店「L'estudi」オーナーシェフのジョセップ・バラオナ氏(左)とグルーポン・ジャパン代表取締役CEOの根本啓氏(左)

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