「IP UTILITIES.NET」は、IPアドレスまたはホスト名から、サーバの詳細情報を検索できるサービスだ。サーバの所在地を地図付きでわかりやすく表示してくれることに加え、対象がブラックリストに登録されていないかを検索でき、さらにタグを付けて保存できるなど、対象となるIPアドレスおよびホスト名を網羅的に調べることができる。
基本的な使い方は、「IPアドレス&所在地検索」のタブにある検索ウインドウにIPアドレスまたはホスト名を入力し「検索」をクリックするだけ。IPアドレスやホスト名、国名、都市名、AS番号、IPアドレスの範囲、組織名といったWHOISで検索可能な情報が一覧で表示される。また所在地の情報をもとにGoogleマップで具体的な位置を表示してくれるので、とくに国外のサーバなどでは、世界のどこからアクセスがあったのか把握しやすい。
これだけであれば、類似のサービスに加えて表示可能な項目数が若干多いだけということになるのだが、本サービスの強みはオプションの豊富さにある。WHOISの参照先となるプロバイダはARINのほか、APNICとRIPEから選ぶことができる。これらは管轄のエリアが異なる(APNICはアジア・太平洋地域、RIPEはヨーロッパを管轄。ARINは北米とアフリカが中心)ため、精度が低いと感じた場合に切り替えることで適切な結果を得られる場合がある。それゆえ、競合サービスのようにホスト名と国名など一部のデータしか表示されない場合でも対応しやすい。
また地図上に表示されたホストにはタグを付与することができるので、スパムメールの発信元であることが明らかになった場合に適切なタグを付けることで、共有のデータとして役立てることができる。さらに「IPブラックリスト検索」のタブからは、RBL.jpおよびSpamhausが保有するデータをもとに、IPアドレスがブラックリストに登録していないかも検索できる。
同種のサイトは数多く存在するが、本サービスはインターフェースが日本語なので分かりやすいことに加え、機能も突出して多く、さらに細部までメンテナンスが行き届いているのが強みだ。FirefoxやInternet Explorer(IE)といったブラウザで利用できる機能拡張も用意されているほか、ブログパーツも配布しているので、ブラウザを経由しなくても利用できる。スパムメールの発信元の追跡やホームページへのアクセス元の調査など、知っておくと何かにつけて役立つサイトと言えるだろう。
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