Squareは、同社の慣行について、同社の従業員に当事者意識を持ってもらえるようにしたいと考えている。その慣行とは、すべての「実質的な会議」で誰かがメモをとり、そのメモの内容を社員全員で共有することを義務付けるものだ。
Squareの最高経営責任者(CEO)Jack Dorsey氏は米国時間11月5日、サンフランシスコで開催されたGigaom Roadmapデザインカンファレンスで、自身が創設したモバイル決済企業が「責任ある透明性」という原則を守るために全力を尽くしていると語った。こうした実践が目指すものは、社員の誰もが自分の出席しなかった会議で話し合われた内容が何だったのかという疑問に直面しなくて済むようにすることだ。
Dorsey氏によると、議事録はnotes@square.com宛てに送付され、全従業員に向けて発信されているという。
「新入社員であっても、全員が同じ会議に参加する。その社員は成長するにつれて、『なぜあの人がその会議に参加しているのだろうか?自分も同じ会議に参加したい』という気持ちを抱くようになる。すると、その社員は自分の担当以外の事柄について考え始めるものだ」(Dorsey氏)
Dorsey氏はさらに、Squareが実行していることはすべて「語るのではなく、見せることだ」という精神と責任ある透明性に則ったものだと述べた。
一例として、Dorsey氏は先ごろ行われた幹部会議に先立ち、同社が事前に会議のプレゼンテーション資料を全従業員に配布したことを挙げた。同氏によると、「600人以上の従業員各自の受信箱にプレゼン資料が送付された」といい、それは「絶大なる信頼」そのものだという。
Dorsey氏とGigaOm創設者であるOm Malik氏との対談の後半は、Squareのデザインおよびビジネス思想を中心に行われた。同社をフォローする人々にはお馴染みの分野の話だ。しかし、Malik氏は対談の冒頭、Squareの広報部門からある特定の話題、すなわち先日のワールドシリーズで、セントルイス・カージナルスがレッドソックスに敗れたことには触れないよう、くぎを刺されたとジョークを飛ばした。セントルイス出身のDorsey氏は、カージナルスのファンとして有名だ。
客席にいた聴衆やウェブ上で講演のライブストリーミングを視聴していた人々は、Malik氏がこのSquare創設者に対し、その日の真打ともいえる話題について、質問するのではないかと思ったことだろう。つまり、Nick Bilton氏による最新刊「Hatching Twitter」でのDorsey氏に関する描写のことである。Bilton氏の著書では、Dorsey氏が2008年にTwitterのCEOの座を明け渡した後、仲間の共同創設者Evan Williams氏に対する復讐(ふくしゅう)心に駆り立てられた人物として描かれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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