Appleの「iPad 2」は、2011年に発売されてからずいぶんたつが、市場から消え去るのはまだ先だ。
AppleのPhil Schiller氏は米国時間10月22日、iPad 2の販売を価格399ドルで継続すると発表した。このモデルは16Gバイトの記憶容量とWi-Fi接続機能を備える。価格が499ドルの新しい「iPad Air」より100ドル安い。
発売されてからの年数を考えると、iPad 2は生産終了になると予想されていた。しかし、Schiller氏はAppleの特別イベントで、顧客は399ドルという価格を求めていると語った。
Appleが他の後発のモデルではなくiPad 2を存続させることを決定したのには、これ以外に何か事情があるのだろうか? ウェブではAppleのこうした動向の理由をめぐってうわさが飛び交っているが、最終的には1つの単純な理由、すなわち「利益」に行き着くのかもしれない。
顧客が399ドルのiPadを求めているとAppleが考えているのが事実なら、同社はどの製品を提供するかを決定する必要があった。iPad 2より後発でより高機能のモデルなら、Appleは製造により多くのコストをかけることになり、利幅が減って1台あたりの利益が少なくなる。iPad 2を提供することによって、Appleは利幅を最大化し、1台あたりの利益を最大にできる。
確かに、Appleは利幅のためにiPad 2を存続させるとは言わなかったが、少なくとも筋は通っているように思われる。また、おそらく何よりも、今回の動きが物語っているのは、Appleにはより高い収益を求める株主をなだめるという根本的な必要性があるということだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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