インテル、「Broadwell」チップの製造開始延期を発表--2014年第1四半期に

Shara Tibken (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年10月16日 11時43分

 Intelは米国時間10月15日、「Broadwell」と名付けられた次世代PCチップの製造開始が1四半期遅れると発表した。

 同社の最高経営責任者(CEO)Brian Krzanich氏は第3四半期決算の電話会議において、Broadwellの製造開始は2013年内ではなく、2014年第1四半期になると述べた。同チップは線幅が14ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)で製造される最初の製品であり、Intelはこれにより競合企業に少なくとも1年の差をつけることになる。

 Krzanich氏によると今回の遅延は歩留まり、すなわち使用可能なチップの数に影響を与える「欠陥密度の問題」によって引き起こされたという。同氏によると、Intelでは問題がいったん発見されると複数の対策が施されるようになっているものの、Broadwellの場合、こうした対策を施しても同社の期待通りの改善が見られなかったという。しかし同氏は、現時点においてIntelは必要な対策をすべて施したと確信していると語っている。

 Krzanich氏は「データから判断して、われわれは問題が解決されていると確信している」と述べたうえで、「こういったことは、今回のような開発段階では時折起こり得る。これが、1四半期遅らせた理由だ」と語っている。

 またKrzanich氏は、Intelと同社のPC関連顧客が「市場へのBroadwellの投入を強く望んでいる。できるのであれば、私も足を引っ張るものをなくしたいとは思っている。これはスケジュール上のちょっとしたつまずきであり、われわれは今後も前へ進み続ける」とも述べている。

 同氏はさらに、Broadwellに続くPCチップ「Skylake」のスケジュールに遅延はないと述べている。

 カリフォルニア州サンタクララに本社を置くIntelは、世界のコンピュータやサーバの大多数を支えるチップを製造している。Broadwellを使用すれば、現行世代のチップに比べると、PCをより薄く、より軽く、より高速化するとともに、バッテリ持続時間を向上させることができると期待されている。こうした特長は、コンシューマーが新しいコンピュータを購入するか、タブレットのようなモバイル機器を購入するかで迷っている現状では重要となる。

 Evercore PartnersのアナリストPatrick Wang氏によると、Broadwellの製造開始が遅れることは誰も予想していなかったものの、Intelはリリースを遅らせることで、市場に出回っている既存チップの在庫調整により多くの時間をかけられるはずだという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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