IDCが米国時間10月9日に第3四半期のPC市場に関するレポートを公開したのに続き、Gartnerも独自の評価を発表した。両社の数値は大部分において同様だが、Gartnerのレポートはより悲観的なものとなっている。
Gartnerのレポートによると、2013年第3四半期における世界のPC出荷台数合計は8050万台で、前年同期比約8.6%減だという。
Gartnerは、この第3四半期で「世界の出荷台数は6四半期連続で減少したことになる」と述べている。
またGartnerの主席アナリストである北川美佳子氏は同レポートで、「新学期」セールのある四半期としては2008年以来、最低の水準だと強調している。
一体今、何が起こっているのだろうか?北川氏の分析に基づいて、モバイル機器がPCの売り上げを侵食しているという点を挙げるのは簡単だろう。
コンシューマーが日々のコンテンツ消費にPCではなくタブレットを使用するようになってきているため、成熟市場だけでなく新興市場でもPCの設置ベースが減少し続けている。安価な「Android」タブレットが市場に出回るようになった結果、新興市場では1台目の情報端末として手にするコンシューマーが増えている一方、成熟市場では補助デバイスとしての購入が増えている。
その他の観点から見た市場シェアは、世界と米国のいずれに目を向けてもIDCのレポートに記されている内容とほぼ一致するが、異なる点が2つある。
1つ目は、米国市場におけるAppleのシェアだ。IDCによると、第3四半期に前年同期よりもシェアを落とした企業は、上位ベンダー5社のうちAppleのみで、約11.2%の減少だという。
しかしGartnerによると、Appleのシェアの減少幅はわずかなものであり、前年同期比で2.3%の減少にすぎないという。
2つ目は、IDCのレポートではアジア太平洋地域のPC市場が特に懸念されるとしながらも、同社アナリストらは「中国における商用購入は予想を上回った」と指摘している点だ。
一方、Gartnerは中国のPC市場をそれほど肯定的には見ていない。少なくとも同国のブランドであるLenovoについてはそうであり、「中国市場は引き続きふるわず、Lenovoの全体的な成長に影を落とし続けている」としている。
しかしGartnerは、世界市場で2位につけているHPについて、ラテンアメリカを除くすべての地域で市場シェアの増加が平均を上回り、2012年第1四半期以来初めて、出荷台数が前年同期を上回ったと指摘している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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