NTTドコモ、NEC、富士通、NECソフトウェア東北、東北大学電気通信研究機構、東京大学先端科学技術研究センターは10月2日、大規模災害時の通信混雑緩和に向けた新技術について、実証実験を開始したことを発表した。数十万人規模へのサービス提供を想定した実証実験は、これが世界初の試みになるとのことだ。
実証実験では、仙台市の東北大学構内と神奈川県横須賀市の横須賀リサーチパークにあるテスト環境で、音声通話やメール通信など、複数のサービスによる通信混雑状況を擬似的に発生させる。その後、両拠点に設置した通信設備を仮想化して連携させ、通信処理能力を増強するとしている。これにより、東日本大震災で発生したような大規模通信混雑時に、震災の影響が少ない拠点の通信設備を活用して、通信が混雑している拠点の負荷を軽減できるという。
この実証実験は、総務省の「平成24年度一般会計補正予算」で「大規模通信混雑時における通信処理機能のネットワーク化に関する研究開発」として委託されており、災害時の確実な情報伝達技術を開発することを目的としている。最終的な実験結果は、2014年3月末までに総務省へ報告する予定だ。
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