ニコニコ「オープンソースチャンネル」でキャラを活用した認知度向上の取り組み--声優による生放送も

 オープンソース関連ソフトウェアのコミュニティが集まり、ニコニコ動画で「オープンソースチャンネル」を開設。応援キャラクターによる紹介動画配信のほか、声優の五十嵐裕美さんがパーソナリティを担当するニコニコ生放送「チャンネルはオープンソースでっ!」を配信している。

 参加しているのは、Linux-HA Japanが推進する、サーバを高可用にするためのオープンソースソフトウェア「Pacemaker」や、ハードディスクをリアルタイムに複製するソフトウェア「DRBD」、複数のコンピュータ間のデータのやり取りを自動化するルーティングエンジン「Apache Camel」、ロードバランサーの「UltraMonkey-L7」、オフィスソフトの「LibreOffice」の各コミュニティなど。

 「オープンソースソフトウェアはコミュニティ活動などで、ユーザーからバグ情報をもらったり普及展開活動をしていかないといけないんですが、意外とみなさんに知られていなかったり、そもそもそんなものがあることすら知らない方が多いんです。個人ユーザー向けのアプリやOSはまだそれなりに個人で使われている方が入ってきてくださるんですが、ミドルウェアとかの領域はまだまだ認知度が低いと思っています」(オープンソースチャンネル運営担当者)

  • オープンソースチャンネルトップページより

 チャンネル開設については「最初に、オープンソースのクラスタソフトPacemakerの普及展開のために、キャラクターやロゴなどの作成、システムボイスやクリアファイルの配布などを実施して、ある程度認知度向上の手応えを感じていたんです。そこで他のオープンソース製品についても同じような手法で認知度を上げることができないかなと。ただ個別にいろいろと活動するよりは、ポータル的なサイトがあった方がいいかなと思ってオープンソースチャンネルを開設いたしました」(担当者)

 開設からはすでに1年以上が経過し、チャンネルには各地で行われているオープンソースカンファレンスの講演動画も配信しているが、目を引くのはプロダクトに応援キャラクターと設定されたオリジナルの女性キャラクターたち。キャラクターには担当声優も付けられ、「LCMC(Linux Cluster Management Console)を使って10分でLinux-HA環境を構築してみよう」、「かんたん ペースメーカー入門」、「アパッチキャメルをかんたん解説!」、「ウルトラモンキーで簡単ロードバランサー構築」といった解説アニメ動画も多数配信している。

 こういったキャラクターや声優を活用していることについては「あくまで私が感じていることですが、IT系の方は2次元のキャラクターがお好きな方が多いのかなって思います(笑)。 IT系の勉強会でも深夜アニメなどのセリフがネタとして使われたり、オープンソースカンファレンスとかのライトニングトークでも、そういうネタが織り込まれていたりするので、ライトな層に訴えかけるならこのほうがいいのかなと。たしかにディープな技術を追う方には眉をひそめる部分があるかもしれません。でもそのような方はご自身でしっかりと情報を収集されているのでいいのかなと」(担当者)。

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