米国家安全保障局(NSA)は、最も人気の高い3つのスマートフォン向けプラットフォームについてユーザーデータにアクセスする能力を保持しており、これには「BlackBerry」の電子メールシステムも含まれるという。独誌Spiegelが確認した機密文書で明らかになった。
米国の情報収集機関であるNSAは、Appleの「iOS」、Googleの「Android」、「BlackBerry」の各モバイルOSを対象として、ユーザーの連絡先リスト、SMSのトラフィック、およびユーザー位置情報にアクセスするために、プラットフォーム専門の作業グループを組織していたことが同文書で示唆されている。Spiegelの記事によると、NSAは自身の作成したスクリプトを使用することで、iPhoneの同期に使われるコンピュータに侵入した後、iPhoneの少なくとも38種類の機能にアクセスすることが可能だという。
また同文書には、これまで非常にセキュアであるとみなされていた、カナダの携帯電話メーカーBlackBerryの電子メールシステムについて、NSAが暗号の解読に成功したことが記されている。BlackBerryはSpiegelに対し、同プラットフォーム上のデータにアクセスするためのバックドアをプログラミングしたことはないと語っているが、NSAによる監視の疑惑についてはコメントを拒否している。
Spiegelによると、電子機器の通信に対する監視はスマートフォンメーカーへの通知なしに実行されていたとされ、対象者を絞った活動だったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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