ヴォラーレは8月20日、日本ベンチャーキャピタルと個人投資家から、合計約1億7500万円の資金を調達したことをあきらかにした。日本ベンチャーキャピタルから1億7000万円、元クックパッドCFOの成松淳氏から500万円をそれぞれ調達した。
ヴォラーレは、2007年の設立。当初はVOLAREの社名で教育事業を開始。その後、SEOやウェブのコンサルティングに事業を変更。現在では、そのSEOのノウハウをもとに、2012年8月よりメディア事業としてiOSアプリのレビューサイト「Appliv」の運営を手がけている。
今回の資金調達で強化するのは、そのApplivだ。メディアの機能拡大および同メディアでの広告事業を展開する。7月時点での同サイトの月間訪問者数は現在約165万人、月間ユニークユーザー数は約120万人、ページビュー数は約600万となっている。スマートフォンからのアクセスは全体の7割程度。8月には800万ページビューを見込むという。
サイト上では、大小約1200件のカテゴリに分類されたアプリのレビューが並ぶ。ヴォラーレのスタッフによるサイト公式のレビューだけでなく、ユーザーによるレビューの投稿も可能だ。
ヴォラーレ代表取締役の高橋飛翔氏は、App StoreやGoogle Playで、それぞれ約100万個のアプリが提供されている一方、現在のランキングはARPUの高いゲームアプリや、広告費をかけたアプリが上位に表示されることが多く、本当に求められているアプリが埋もれていると説明。一方でApplivなら詳細なカテゴリ分けによるディレクトリ型の検索が可能になるとした。「例えば家計簿アプリを探す場合、App Storeでは検索や『ファイナンス』という大きなカテゴリからでないと探せないが、Applivでは、『生活・暮らしの便利>ファイナンス>家計簿アプリランキング』というように探すことができる」(高橋氏)
広告事業は「Appliv Ad」の名称で展開する。通常のアプリレビューと並べて、広告と明示したアプリレビューを掲載し、App Storeへの送客で課金をする成功報酬型の広告となる。管理画面にログインして、予算やコンバージョン費用を指定すればリアルタイムで広告の自動入札が行われる。レビューはヴォラーレにて作成するが、App Storeに掲載するアイコンなどを使用するため、別途クリエイティブを用意する必要はないという。ユーザーはレビューを見た上でApp Storeにアクセスするため、アプリのインストール率が高く、その後も高いアクティブ率が期待できるという。現在、登録者には3000円分の広告クーポンを配布している。
今後はAndroidアプリ向けにもサイトを拡大。金銭以外でのユーザーへのインセンティブなども検討する。年内2000万ページビューを目標としており、Appliv事業を軸に、2015年にも上場を目指すという。
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