壁をタッチスクリーンコンピュータに変えることができれば、学校での授業や店舗での商品情報の掲示など、多様な用途に利用することができる。対話型のアクティブなゲームを楽しむために利用することさえ可能かもしれない。
新興企業UbiがMicrosoftの「Kinect for Windows」センサを用いて開発したのは当初、単なるプロトタイプだったが、この技術が今回、ベータ版を終えて一般ユーザー向けに発売された。
Microsoftは米国時間8月13日、Ubiが50を超える組織と協力して同ソフトウェアを開発し、購入注文を現在受け付けていると発表した。
Ubiの共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるAnup Chathoth氏はブログ投稿で、「人によるコラボレーションと情報が、どこにいてもたった指1本のタッチで得られるようにしたいと思っている」と記した。「任意の面をタッチスクリーンに変えることができるようにすることで、スクリーンハードウェアの必要性をなくし、それによって、コストを削減するとともに、公共の場における壁など、これまでは実現可能でなかった場所でインタラクティブなディスプレイを実現する可能性を押し広げている」(Chathoth氏)
同ソフトウェアを紹介するビデオでは、プロジェクタがガラス製の面上に画像を投射する。反対側にあるKinectセンサによってユーザーの動きを追跡することで、ユーザーは、タブレットやスマートフォンとまったく同じタッチ操作によって、画像と相互に作用することができる。
このKinectシステムは、「Windows」タッチスクリーンインターフェースとネイティブにやり取りする。つまり、タッチ操作でアイコンをクリックすることができ、マルチタッチのジェスチャで写真を拡大および縮小することができる。Kinectの3Dマッピング機能により、同システムは、ユーザーが画面の上で指を動かしただけではなく実際にクリックしたかどうかを判断することができる。これによってユーザーは、項目をいちいち選択することなく、ページをめくったりスクロールしたりといった操作が可能である。
同システムが機能するには、Ubiソフトウェアが稼働するコンピュータ、プロジェクタ、Kinect for Windowsセンサが必要である。Ubiソフトウェアは、149ドルの「Basic」から1499ドルの「Enterprise」までの4つの異なるパッケージで提供されている。Kinect for Windowsセンサは250ドルである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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