ディー・エヌ・エー(DeNA)は8月8日、決算説明会を実施し、2013年第1四半期(4~6月)決算を発表した。第1四半期については売上収益が522億円(前年同期比10%増)、営業利益は170億円(同8%減)、四半期利益は96億円(同4%減)となった。
前四半期で国内モバコイン消費額が初めて四半期ベースで減少に転じ、今四半期でも548億円と、前四半期の583億円と比較して35億円減少している。そのなかでサードパーティのモバコイン消費はほぼ横ばいであり、内製・協業タイトルの消費額が減少している状態だ。なおデバイスの消費額構成比は、フィーチャーフォンの比率が減少し、スマートフォン(PCを含む)の比率が増している傾向か続いている。
DeNA代表取締役社兼CEOの守安功氏は、内製・協業タイトルの長期トレンドとして、2010年度以前や2011年に投入されたヒットタイトルは、年数を経過することにより消費額は減少するものの、運用によってその下げ幅を抑えて安定的に収益をあげられることを説明。そして新規タイトルでヒットしたときの爆発力により積み増しができるとしている。
前四半期の決算説明会で守安氏は、国内向けでアプリにも取り組むことと、月2本ペースでタイトルを投入する考えを示していた。今回の説明ではこれらを含めて、2014年度はアプリとブラウザの両面で約60タイトルを新規にリリースする予定であることを明らかにした。約60タイトルの内、7割をアプリで提供する予定だという。
新たに取り組む約40タイトルは、Mobageが得意としているミッドコアの層だけではなく、新たに伸びているカジュアルユーザーやライトユーザー層に向けたタイトルを中心に展開。そしてこれまでやって来なかったような新しいゲームジャンル、開発手法にも取り組み、さまざまなアプローチをする。配信時期については第3四半期以降に寄せているため、守安氏は第2四半期のモバコイン消費額も減少するものと見ているが「今期の最重要課題は国内向けファーストパーティに尽きる。この60タイトルでヒットを絶対に出す」と強い意気込みを見せた。
海外向けMobage事業は、米国のMobage Westが6月に単月黒字化を達成。2013年度の成長戦略として、年度内に20タイトル以上のアプリをリリース予定。コイン消費を伸ばす投資をしつつも、第2四半期では四半期ベースでの黒字化を目指すとしている。またソーシャルゲームの陰に隠れている状態ではあるが、EC事業についてもカテゴリ特化型のECに注力し、各カテゴリで国内でトップを目指し存在感を出したいとしている。そして今後に向けた新規事業について、詳細については明言しなかったが開発中のものが5件以上、検討中のものも含めると10件ほど進行しているとし、ゲームに次ぐサービスを生み出したいとしている。
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