パイオニアは8月6日、2014年3月期第1四半期(4~6月)の連結業績を発表した。国内市販カーナビゲーションとホームAVの市況低迷を受け、営業損失76億円と想定を上回る赤字となった。
売上高は1093億円(前年同期比2%減)、営業損失は76億円(前年同期は6億円の黒字)、経常損失は92億円(同10億円の損失)、当期純損失は101億円(同28億円の損失)となった。
カーエレクトロニクス分野は、売上高791億円(前年同期比2%減)、営業損失31億円(前年同期は50億円の利益)で、営業損益は80億円の悪化。OEMカーナビゲーションは増収に寄与したが、利益率の高い市販カーナビゲーションが落ち込んだ。現在パイオニアのOEM比率は前年同期の53%から58%へと上昇している。
一方ホームエレクトロニクスは、光ディスクドライブ関連製品の売上げ減などにより、売上高204億円(前年同期比5%減)、営業損失35億円(前年同期は28億円の損失)となった。ただし国内市場は減少したものの、欧州、北米などの海外市場は円安効果があり、増収に結びついているとのこと。またDJ機器は好調に推移しているとした。
苦戦の続くカーナビゲーション市場に対し、代表取締役兼社長執行役員の小谷進氏は「2013年3月期第1四半期は国内カーナビが大変好調だったが、第2四半期から様相が一変した。市場がOEMにシフトしており、売上げは前年比2~3割減となっている。ただし、5月には新製品を発表しており、秋にはボリュームゾーンの新製品発売を計画している。これにより市場は少し回復するのではないかと見ている」と今後について話した。
小谷氏は第2四半期以降の動向について「売上が第2四半期から大きく改善してくるとみている。加えて材料費の低減、新製品の導入あるいは値上げなども実施する。さらに構造改革の効果が第2四半期以降本格的に出てくる」と述べた。
第1四半期の業績を受け、パイオニアでは2014年3月期通期(2013年4月~2014年3月)の連結業績予想を売上高5050億円(前回予想時5150億円)、営業利益100億円(同150億円)へと下方修正した。
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