NECがスマートフォン事業から撤退--「業績改善の見通し難しい」

 NECは7月31日、NECカシオモバイルコミュニケーションズが担うスマートフォンの新規開発を中止し、現在販売中の機種をもって生産と販売を終了すると発表した。今後もスマートフォンに関する保守は継続するほか、フィーチャーフォンの開発やNEC埼玉での生産は継続する。また、タブレット事業は継続する。

  • 2画面のスマートフォン「MEDIAS W N-05E」など斬新なモデルも開発していた

 同社は、スマートフォン事業からの撤退について「携帯電話端末の市場が大きく変化する中、競争力の維持や強化にはスケールメリットが重要となっている。しかしながら、当社の携帯電話端末事業は出荷台数が減少傾向にあり、今後の業績改善を見通すことが難しくなっている。こうした状況を踏まえ、携帯電話端末事業の方向性について総合的に検討した結果、このたびの決定にいたった」と説明している。

 今後は、携帯電話端末事業で培った無線通信や端末開発、ヒューマンインターフェースなどに関する技術やノウハウを、同社が注力する社会ソリューション事業に活用することで、同事業の強化を図るとしている。これにともない、 約890人(4月時点)いるNECカシオモバイルコミュニケーションズの従業員のうち、継続事業に従事する従業員を除き、NECグループ内で社会ソリューション事業を中心に再配置するとしている。

 なお、業績への影響については現在精査中であり、今後公表すべき事項が生じた場合には、速やかに公表するとしている。

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