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ネット選挙の課題は山積み--求められるのは“普段からのソーシャル活用” - (page 2)

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有権者が政治参加に実感を持てる社会を作るべき

 ソーシャルメディアは、個人間コミュニケーションとも言うべき独特な文化が生まれている。そうした個人間の会話の中に急に政党や候補者などが政策を訴えようとするのではなく、相手の文脈に沿ったコンテンツを提供することも大事だ。自民党は、ソーシャルメディア上の話題から誹謗中傷を察知するための「Truth Team」を組織していたが、これからの政治には、“アクティブリスニング(積極的な傾聴)”、つまり政治の側から有権者へ積極的にコミュニケーションを図っていくことが必要かもしれない。有権者ひとりひとりを政治家が見ているという姿勢を取ることで、有権者と政治の側との距離は近づいていくはずだ。

 また、有権者の政治参加を促すためにも、商品開発の手法でもある「Co-Creation(共創)」型のコミュニティ作りが、政策にも求められてくるのではないだろうか。ソーシャルメディアなどを活用し、選挙期間のみならず普段の政治活動においても有権者の声を聞く姿勢を持つ。また、有権者も「政策や政治に関与できる」という参加意識や、「政治参加で自身の意見が反映される」という実感を持つことが、共感を生みだすきっかけになる。

 また、誹謗中傷やネガティブな意見に対して、真偽を見極めるためのメディアリテラシーの向上も必要となってくる。デマの拡散などに加担することなく、自身で納得した情報をSNS上で発信するための意識を持たなければいけない。

日々政治と向き合い、意見を出しあう文化を醸成していく

 今回の選挙によって、有権者がSNS上で「特定の候補者を応援する」という意見表明をしたことは1つの成果だ。次のステップは、意見を発信するだけではなく候補者への投票を促すために他の有権者を巻き込み、政策や社会問題に関しての議論の場をともに作ることが求められるのではないか。そうした活動が、ひいては投票率の向上などにもつながっていく。

 日々政治と向き合い、意見を出し合う文化をリアルやネットによって互いに相補関係を築き、有権者が政治に対してオーナーシップを持ち政治を作りあげていく意識を醸成していかなければいけない。今回の選挙結果を受けた上で、反省や学びを糧に、参議院選挙以降から行なわれる地方選や国政選挙に向けて、政党や政治家、有権者がともに政治を作り上げる動きが起きることを期待したい。

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