グーグルは7月10日、Android版の「Googleマップ」アプリをバージョンアップした。周辺のお勧め情報をカテゴリ別に表示してアクセスしやすくしたほか、初めてタブレット端末にも最適化した。Android 4.0.3以上の端末を対象に、今後数週間で順次適用される。まずは、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、日本の7カ国で提供するという。なお、近日中にiOS版も対応する予定。
最新バージョンでは、これまで地図上に表示していたレイヤのメニューなどを廃止し、検索窓だけを表示するシンプルなデザインを採用した。ただし、経路検索などの機能が使えなくなったわけではなく、検索とそれぞれの機能がよりシームレスに連携するよう統合されている。
たとえば、「コンビニ」の検索結果から選んだ店舗情報などに経路検索のボタンが表示されるようになり、ワンタップで現在地から目的地までの距離や電車の乗換え情報を表示してくれる。また、自宅や職場、過去に登録したスポット、口コミを投稿した飲食店などの情報を一覧表示し、すばやくアクセスできる「プロファイル」ページも提供する。
ユーザーインターフェース(UI)を大きく刷新したことについて、グーグル プロダクトマネージャ Googleマップ製品開発担当部長の牧田信弘氏は「以前のUIはいろいろなところにドロップバーやレイヤなどがあった。使いこなしている方からは喜ばれたが、ユーザースタディなどでは(機能を知らず)『こんなものがあったのか』と驚かれることもあった」と説明。さまざまな機能を検索ボックスに集約することで、シンプルな操作性を実現したと語る。
さらに、検索ボックスをタップすると、周辺のお勧めスポットを「食べる」「飲む」「買う」「遊ぶ」「泊まる」などのカテゴリ別で表示する機能も搭載した。たとえば「食べる」を選ぶと、地元で人気の店舗やGoogle+で友人がレビューを投稿した店舗などの情報が一覧表示される。自宅の情報を登録している場合には、旅行先などで「旅行者に人気」の店舗が最上部に表示されるという。
新バージョンの提供にあわせて、友人と位置情報を共有できる「Google Latitude」は、Google+の機能へ移行した。また、地図データを事前にキャッシュすることでネット環境がなくても閲覧できる「オフラインマップ」機能の提供も終了する。ただし、保存したいエリアを表示した状態で検索窓に「OK Maps」と入力することで、オフラインマップと同様の機能は利用できるという。
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