ソフトバンクは7月1日、同社が発行済株式の100%を保有するウィルコムが、東京地方裁判所から会社更生手続終結の決定を受けたことを発表した。これにともない、ウィルコムは同日付でソフトバンクの連結子会社となった。
ウィルコムは、2010年2月に会社更生手続開始を申立て、3月に東京地方裁判所から更生手続開始の決定を受けた。更生計画は、更生債権および更生担保権に対する支払い総額約410億円を2011年から6年間にわたって均等弁済するという内容だ。
ソフトバンクは、2010年8月にウィルコムのスポンサーに就任し、更生計画の遂行に必要な支援をするとともに、12月には同社の全発行済株式を取得。その後は、ウィルコムの端末ラインアップの拡充や新料金プランの提供などを支援してきた。
2007年7月末には466万件だったウィルコムの累計契約数(PHS/3Gサービスの合計)は、2010年12月末時点で378万件まで落ち込んでいたが、これらの支援施策の効果もあり、2011年1月に20カ月ぶりに純増契約数(新規契約から解約を差し引いた数)がプラスに転じた。また、2013年5月末時点では545万件を超えており、業績も黒字に転換している。
こうした現状を受け、ウィルコムはソフトバンクから資金を調達した上で、約271億円残っていた更生債権などを一括で繰上弁済した。また、東京地方裁判所に対して会社更生手続終結を申し立て、7月1日に更生手続終結の決定を受けた。これによりウィルコムは、裁判所および管財人の監督下から離れ、ソフトバンクの連結子会社となった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果