MozillaとFoxconnが間もなく開催予定の報道機関向けイベントへの招待状を送付したと、Focus Taiwanが報じている。招待状には、両社が「Firefox OS」を搭載した新端末を発表することが明記されているという。イベントは米国時間6月3日に開催される予定だ。
この件に詳しい人物がFocus Taiwanに対して語ったところによると、この新製品はタブレットである可能性が非常に高いという。最近、MozillaがFirefox OS搭載タブレットに取り組んでいるといううわさが、特に同社が先頃、Firefox OSを搭載したスマートフォン2機種を発表して以来、浮上している。
スペインの小規模企業Geeksphoneが4月にこのスマートフォン2機種の販売を開始したが、これらは現在、Firefox OS向けアプリの構築を目的とする開発者向けに提供されている。
初期のFirefox OSの基礎作りを進めるなかで、Mozillaは既に、LG Electronics、China Unicom、America Movil、ZTE、Deutsche Telekomを含む多数のパートナー企業の賛同を得ている。2月には、モバイル通信事業者18社と携帯電話メーカー4社から、自社のオープンソースモバイルOSへの支持を取り付けたことをMobile World Congressで明らかにした。
これらのパートナーは米国市場で必ずしも大きな足掛かりを確保しているわけではないが、Firefox OSが主に対象としているのは、予算を抑える傾向がより強い地域である。
ウェブブラウザ「Firefox」が広く利用されていることで最もよく知られている非営利組織のMozillaは、ほかの競合企業とは異なっている。Mozillaはそのソフトウェアを使って株主を満足させるのではなく、ウェブのオープン性を促進しようとしている。とはいえ、急速に成長するモバイル市場でFirefoxのプレゼンスが極めて小さいがゆえに、Mozillaは行き詰っている。
Firefoxは「iOS」では認められておらず、「Android」でも既定のブラウザではない。つまり、Mozillaは、ウェブの方向性を示す上での影響力をほとんど持っていない。したがって、同社がメーカーと提携して自社製端末の製造に乗り出そうとしているのは、理にかなっている。
米CNETはMozillaとFoxconnにコメントを求めたが、本稿執筆時点で回答を得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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