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スカパー!、2012年度は増収減益--視聴料収入が増加したが、衛星需要が平常化

加納恵 (編集部)2013年05月09日 19時54分
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 スカパーJSATは5月9日、2013年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は前年比2.8%増の1596億円で、スカパー!プレミアムサービスの視聴料増加により増収となったが、営業利益は同7.6%減の161億円で、震災後の衛星需要が平常化したことにより減益となった。

  • スカパーJSATの代表取締役社長である高田真治氏

 新規加入件数は62万2000件(前年比67万8000件)となり、純増数は1万5000件(同8万9000件)にとどまった。スカパーJSATの代表取締役社長である高田真治氏は「スカパー!プレミアムサービスへの新規加入がなかなか進まず、解約数も71万1000件(同67万4000件)と増えた。これが期初に立てた実績と乖離した原因」とした。

  • 損益概要

 スカパー!では、2012年にサービス体系を「スカパー!」へと一元化。HD放送の「スカパー!HD」を「スカパー!プレミアム」、それ以外を「スカパー!」へとサービス名称を見直した。2014年5月にはMPEG-2形式のSD放送を終了し、H.264形式への移行を予定。現在はその移行時期にあたり、SD放送の加入者に対し、スカパー!プレミアムサービスへの乗り換えを促している。

  • 有料多チャンネル事業の加入件数等

 スカパー!プレミアムサービスは、視聴料収入には寄与しているが、2012年度の新規加入件数は6万1000件。「2012年度は、テレビやBDレコーダーにチューナが内蔵されている『スカパー!』サービスに重きをおいてプロモーション活動を展開しており、スカパー!プレミアムのプロモーションをするのが難しかった」と2012年度を振り返る。2013年度に関しては「プレミアムサービスはHD放送であり、チャンネル数も多い。我々としては一番グレードの高いサービスだと思っている。2014年からは4K放送も開始する予定で、通常のスカパー!サービスとは差別化が図られている。このようなプレミアムサービスの良さをご理解いただきたい。移行の段階では数字的には厳しくなるが、これを機に新たな成長につなげたい」と今後の取り組みを話した。

 2013年度は、新規加入件数を64万件に設定し、純増数も3万6000件を目指す。「SD終了に伴う解約増加を想定しつつも、3万6000件の純増数はかなりアグレッシブな数字。加入者の中には基本料のみを支払っている方もおり、そういう意味ではハードルの高い数字だと思っている」(高田氏)とした。

 2013年度の事業方針として掲げたのは、コンテンツの差別化とお客様コミュニケーション強化による純増計画達成、コスト構造改革による事業黒字化達成、プレミアムサービス、H.264移行の実質的完了と加入規模の維持。加えて4K放送、アジア展開、オンデマンド等による事業領域の拡大の4つ。

 4K放送に関しては、映画館を使用したJリーグ試合のライブ伝送を、過去2回成功させており、早期の立ち上げと普及発展を目指すとのこと。またアジアでの展開については、インドネシア最大のDTHサービス「インドビジョン」にてトライアル放送を実施している。現在ミャンマー等のDTH事業者とも交渉しており、2014年度の本放送開始を目指す。

 2014年3月期の連結業績予想については、売上高が前年比2.8%増の1640億円、営業利益が同5.2%増の170億円と発表している。

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