「Google Reader」ユーザーが長い間恐れていた日が遂に来てしまった。Googleは米国時間3月13日、同サービスが終了することを明らかにした。
Googleは、「Google Readerを2005年に公開し、人々がお気に入りのウェブサイトで情報を簡単に発見および追跡できるよう取り組んできた」と述べた。「同製品には忠実なファンがいるが、ここ何年かで利用が減少した。そのため、2013年7月1日にGoogle Readerを終了する。RSSに代わるものに関心があるユーザーや開発者は今後4カ月間、『Google Takeout』でサブスクリプションを含むデータをエクスポートできる」(Google)
Google Readerを利用すると、ユーザーは、あらゆる種類のパブリッシャーからのフィードを電子メールの受信箱に似たフォーマットで購読および閲覧することができる。この約8年前に公開されたサービスは、情報を常に求めるユーザーから熱烈な支持を得ており、大量のニュース、サイト、ブログ、そのほかのパブリッシャーを追跡する方法としてかつては最も高い人気を誇った。また、Google Readerは、Googleにとって、ソーシャルネットワーキング分野における初期の実験でもあった。なぜなら、同サービスの共有機能は親交、さらには結婚のきっかけを作ったからだ。同サービスの筋金入りのファンは自らを「Sharebro」と呼んだ。このことは、2012年にBuzzfeedに掲載された最も信頼の置ける長文特集記事で詳細に説明されている。
GoogleはGoogle Readerの公開日に、「ウェブ上の情報量は急激に増えている。Google Readerは、ユーザーが関心を持っているコンテンツすべてについて、整理および管理できるようにすることで、ユーザーが常に最新の情報を把握するのを支援する。最新情報を求めてお気に入りのサイトをひっきりなしにチェックする代わりに、Google Readerにその役割を任すことができる」と述べた。
しかし、RSSを通してのニュース追跡が検索や地図、「Android」、YouTubeといった中核的なGoogle製品と同じ規模に成長することは決してなかった。メインストリームのユーザーを引きつけてリンクの共有や閲覧をしてもらうということに関して、FacebookやTwitterなどのソーシャルサイトは、自らの方がより優れていることを証明した。RSSは、「Flipboard」や「Zite」、Google自身の「Currents」といった極めて視覚的なアプリを支えるインフラストラクチャになり、基本機能だけを備えたGoogle Readerは時代遅れの印象を与えるようになった。Googleのソーシャルネットワーキング分野への取り組みが「Google+」に移るにつれて、多くの人は、Google Reader終了の日は近いと予想するようになった。
とはいえ、熱心なファンたち(その一部は2011年にReaderの修正を求める抗議活動を主導し、Readerの代替サービスの構築にまで着手した)は、彼らの多くが出会うきっかけを作ったサービスが永遠になくなることに間違いなく動揺するだろう。そして、Google Readerに依存して機能するアプリ群のエコシステム全体は、大きな影響を受けるだろう。
Googleの最高経営責任者(CEO)であるLarry Page氏は2011年、「more wood behind fewer arrows(より少ない矢により多くの木材を使う)」という有名なフレーズを発し、同社はもっと慎重にリソースを配分し、世界的な規模に達することができなかった製品を廃止していくと述べた。これまでに、その戦略によって「iGoogle」や「Google Labs」などの著名製品が姿を消している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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