Kindleは、単に本を読むためのデバイス(あるいはアプリ)というだけではなく、ソーシャルネットワークサービスを利用して自分が読んでいる本の情報を人と共有したり、関連サービスを利用してPDFなどのドキュメントを読んだり、読書に留まらない多様な使い方ができるのがウリだ。本書では、主にKindle Paperwhiteを利用して、Kindleで可能となるワクワクするような読書体験を、「クリエイティブ」シリーズの著書でお馴染みの倉園佳三氏らが熱く紹介している。
Kindleの基本的な機能についてはもちろん、周辺機能とでも言おうか、読書をさらに面白くしてくれる機能についても解説で網羅されている。考えてみると、KindleでKindle版の書籍を読むということは、Kindleを使っていれば誰でもすることだろう。しかしKindle本に引いたハイライトをEvernoteに保存したり、PDFをKindleで読みやすいように加工したり、ブラウザやRSSリーダーでチェックしたウェブページやブログ記事をKindleに送ったりといった使い方は、誰でもがするわけではない。
こういった情報はネットで調べればそれなりに手に入るが、自分からいちいち個別の情報を調べる手間を考えれば、手順まで詳しく図解されていて、著者の楽しい体験やなるほどと唸るような考察が一緒に読める本書は、Kindleを使っている人やKindleの購入を考えている人にとって、大いに参考になるはずだ。
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