NTTぷららは、3月1日から音楽配信サービス「ひかりTVミュージック」をスタートした。ストリーミングによる定額聴き放題制で、月額料金は980円。レコチョクからサポートを受け、スタート時から100万曲以上の楽曲を取りそろえる。
にわかに注目を集めてきた定額制音楽配信サービスの中で、ひかりTVミュージックはどのようなサービスを打ち出し、音楽配信ビジネスに取り組んでいくのだろうか。
ひかりTVミュージックの対応機器は、Android 2.3以降のスマートフォンとiOS 5.0以降のiPhone。それに加え「ひかりTV」対応チューナ「PM-700/ST-700/M-IPS200」でも利用できる。対応チューナを介してテレビを使用デバイスの一つとしていることが特徴だ。
NTTぷららサービス本部ビジネス戦略部の橘堂将佳氏は「テレビを対応機器の一つにしていることをポイントに、30~40代をメインターゲットに据えています。楽曲提供を受ける『レコチョク Best』とは基本的に同じラインアップになりますが、あちらは20~30代のF1層が中心。ひかりTVミュージックはファミリー層を対象にすることで、差別化を図っていきます」と話す。
ターゲット層に向け「新しい音楽との出会い」や「家族の会話のきっかけにしてほしい」という思いから用意したのが、特集コンテンツだ。テーマ別に曲のプレイリストを用意している特集は、開始当初から350以上を揃える。
楽曲の再生回数から構成されるランキングはもちろん、70年代、80年代といった年代別、時節に合わせた卒業式ソング、アカデミー賞歴代受賞曲、さらにテレビ主題歌、アニメ主題歌と変化に富んだテーマのプレイリストが並ぶ。
「検索機能も設けていますが、特集から入って好きな曲を見つけてもらえるとうれしいです。多くのテーマを用意しておくことで、聴きたかった曲に出会えることもあると思いますし、楽曲に付随される関連情報などから新しい曲を探すこともできる。特集では曲との出会いを提供していきます」。
プレイリストはボタンひとつで登録ができ、テレビで聴いていたプレイリストをスマートフォンなどに簡単に転送することも可能。テレビとスマートフォンといったシームレスな使い勝手もセールスポイントの一つだ。
楽曲は対応チューナとWi-Fi環境では320kbps、3G回線では128kbpsで配信される。ストリーミング形式での提供になるが、最大約1600曲のキャッシュも可能。Wi-Fi環境下で保存しておけば、320kbpsのまま再生ができる。
橘堂氏は「映像配信の『ひかりTV』では、土日に音楽チャンネルの視聴が伸びる傾向にあります。これは家事や趣味をしながら『ながら聴き』しているユーザーが多いからではないかと思っていて、こうしたニーズからもテレビで聴ける音楽配信の需要はあるだろうと見ています」とひかりTVミュージックをニーズを分析する。
また、テレビドラマの主題歌などのプレイリストから曲を聞くことで、そのドラマを映像配信で視聴する、その原作をひかりTVブックで探す、などの広がりも期待できる。
楽曲は順次増えていく予定で、今後はFacebookやTwitterにハッシュタグで投稿するソーシャル機能などの実装も計画している。将来的にはユーザーが作成したプレイリストを公開する機能も検討していきたいとのこと。フル機能が16日間利用できるフリートライアルも用意しており、「まずはフリートライアルでサービスを体験してほしい」と橘堂氏はアピールしてくれた。
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