NTTぷららは、動画配信サービス「ひかりTV」の現状と今後の展開について発表会を実施した。9月末で224万会員を獲得したほか、今後の施策として音楽、電子書籍配信を開始することを明らかにした。
NTTぷらら 代表取締役社長の板東浩二氏は「会員数は9月末に224万会員を獲得し、順調に推移している。2012年度末の目標数は255万人なので、下期には月平均5万人ずつ集めないといけない計算。ユーザーの満足度を上げながら目標を達成していきたい」とした。
ひかりTVでは、2012年上期の取り組みとして
を実施。スマートフォンやタブレットからひかりTV画面を操作できる「りもこんプラス」を9月から提供開始したほか、プロ野球全試合の配信時に各球団の応援ツイートを表示する「ツィッター連動機能」を装備。放映中の番組を冒頭から視聴できる「さいしょから機能」を一部番組に採用した。
板東氏は「ツイッター連動機能は、視聴者の約25%がツイートを表示した画面を見ており、需要は強いと考えている。また、ビデオサービスで提供する作品においてお客様の評価やコメントを掲載できる『レコメンド・レーティング・レビュー機能』は、利用促進に貢献してくれている」と上期の取り組みを分析した。
下期の取り組みとしては
を発表。新サービスとして音楽配信、電子書籍の提供を開始するほか、Android OSに対応したセットトップボックス(STB)の投入を明らかにした。
音楽配信は「ひかりTVミュージック」として、12月から順次提供を開始する。ストリーミング形式で、スマートフォン、PC、ひかりTV対応チューナ向けに配信される予定。ポータブル機器での持ち出し使用も考慮し、ハード側にキャッシュできる機能も備える。
定額制聴き放題でのサービスになる見込みで、使用料に関しては「業界最安値を目指す」(板東氏)とコメントしている。楽曲は数百万曲のラインアップを目指している。
11月中旬から開始されるのが電子書籍サービス「ひかりTVブック」だ。コミック、文芸、絵本、写真集など、当初の取り扱い冊数は5万冊を予定。スマートフォン、タブレット、PC、ひかりTV対応チューナ向けに配信され、絵本などには独自の「読み聞かせ機能」をつけて販売されるとのこと。単品で販売するほか、絵本が毎月1冊届けられる定期購読プランを設ける。
両サービスともにテレビでも配信サービスを受けられることが特長で「テレビに配信することで、家族で楽しめる。電子書籍の絵本などはテレビの大画面で見ればきれいだし、写真集なども楽しんでいただけると考えている」(板東氏)と期待を寄せる。いずれもスマートフォンのみの契約も可能だ。
新サービスの導入とともに、新たなSTBも発表された。Android OSを搭載し、高速番組表、高速ビデオ一覧など、従来の約10倍のハードウェア性能を有するほか、1番組を視聴中に2チャンネル同時裏録画、録画番組へのBD書き出し、スマートフォンでの視聴機能などを備えるとのこと。発売時期に関しては2013年3月になる見込みで、価格は未定としている。
また、TOKYO MXで放送中の生番組「ニッポン・ダンディ」を11月5日から同時放送することも決定した。地上波放送局のローカル番組をIPTVサービスで同時生放送するのは初になるとのこと。ひかりTVで配信することで、地域を問わず視聴できるようになるとしている。
ひかりTVでは、これら取り組みに加え、ゲームサービスや映像コンテンツのダウンロードレンタル、PC向け映像配信サービスなどについても実施していく予定だ。
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