ニールセンは2月25日、インターネット視聴率データ「Nielsen NetView」の2012年12月データを発表した。
それによると、インターネット上の様々な情報を自由に組み合わせ、ひとつのページにまとめて保存、公開できるサービス「NAVERまとめ」の月間訪問者数が1335万人に達したことがわかった。これは前年同月の593万人と比較すると2.3倍の大幅な増加。リーチでは22%となり、PCでインターネットを利用する5人に1人が月に1回以上「NAVERまとめ」を閲覧している計算になる。
2011年12月から2012年12月にかけての訪問者数の増加幅は741万人増で、Facebook(436万人増)を大きく上回り、2012年に最も訪問者数を伸ばしたサイトとなった。また、訪問者数自体もTwitter(1278万人)をわずかに上回る規模にまで拡大している。
訪問者の閲覧傾向をページビューのシェアで見ると、ほとんどがまとめられた記事そのものを閲覧している。閲覧される記事については、特定の人気記事が存在するというより、非常に広く分散した形で多くの記事が閲覧されているという。
訪問者が「NAVERまとめ(matome.naver.com)」の直前と直後に閲覧しているページをドメイン単位で集計すると、直前に閲覧していたドメイン(流入ドメイン)ではyahoo.co.jpが46%、google.co.jpが28%。両ドメインを合わせると71%と、検索から訪れる人が大半を占めている(yahoo.co.jpの99%がsearch.yahoo.co.jp)。
一方、NAVERまとめを見た直後に閲覧しているドメイン(流出ドメイン)では、ブログやSNS、動画サイトなど様々なサイトが比較的まんべんなく並ぶ。閲覧傾向と合わせて考えると、ユーザーは検索により各まとめ記事に直接訪問し、その後、必要に応じて、まとめ記事からリンクされている外部のサイトに流出しているようだ。
訪問者の年代別の利用率(カバレッジ)をみると、20~40代、および13~15才で利用率が高い点が特徴的となっている。
ニールセンのシニアアナリストである西村友博氏は「NAVERまとめは、2012年2月の事業化以降、クオリティの高いまとめ記事を作成するユーザーに対してより充実した収益還元がされるようなインセンティブシステムの導入や、レイアウト機能の充実、画像やニュース提供サイトとの連携などを強化してきた。このような執筆者を支援する取り組みが、まとめ記事の質と量を充実させ、最近の訪問者数の堅調な増加につながった」とみる。
また、今回の分析結果で最も注目したいのは、訪問経路として検索経由の割合が非常に高い点だという。「NAVERまとめの『テーマごとに編集された情報』が情報検索者に支持されている結果と言える。閲覧されているコンテンツが非常に分散していることからも、このサービスがすでに情報検索者の幅広い興味関心の受け皿として機能している様子がうかがえる」(西村氏)
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