コンピュータ歴史博物館(Computer History Museum)は「Photoshop 1.0.1」のソースコードを公開し、一般の人々や少なくともプログラマーが、この歴史的なソフトウェアの内部構造を鑑賞できるようにした。
コンピュータ歴史博物館は米国時間2月13日、Photoshop 1.0.1のソースコードを公開した。これは、以前に公開したAppleによる初期の「MacPaint」のソースコードに続くものだ。
ソースコードは人間が書くものであり、Photoshop 1.0の場合は、Thomas Knoll氏とJohn Knoll氏の兄弟が作成した。最初のPhotoshopのコードは12万8000行あり、高水準のプログラミング言語であるPascalと低水準のアセンブリ言語の命令の組み合わせで構成されている。マシン語に変換すると、このプログラムは1枚のフロッピーディスクに収まるほどコンパクトになる。
同博物館の展示によると、PhotoshopはKnoll兄弟が「Display」と呼んだ個人的なプロジェクトとして1980年代にスタートしたが、2人はその商業化を目指すようになったという。最初に成功したのはバージョン0.87で、スキャナメーカーのBarneyscanはこれを「Barneyscan XP」と呼んだが、Adobe Systemsが1989年に契約に合意し、1990年に「Photohshop 1.0.1」を発売した。
Photoshop 1.0.1は、多くのコンピュータスクリーンが小さく、黒か白のピクセルしか表示できなかった(灰色すらない)時代にさかのぼる。そして当然、イメージ処理はコンピュータチップへの負荷が極めて大きい。今日の大型カラーモニタはかなり異なるが、Photoshopは今でも、コンピュータプロセッサに限界まで負担を掛けている。
コンピュータ歴史博物館は、Photoshop 1.0のユーザーガイドとチュートリアル資料も公開した。
もちろん、新しい種類の展示品が博物館に加えられたことは、展示品を見学する人々にとっても事情が変わることを意味している。今回の場合、その変化とは、Photoshopのソースコードを見るための1400文字からなるライセンス同意書だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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