NTTドコモは2月18日、クリエイターが制作したさまざまなジャンルのハンドメイド作品を売買できるサービス「dクリエイターズ」を、同社の直営ストア「dマーケット」内で提供することを発表した。2月18日にクリエイターの事前登録を開始し、4月上旬に出品登録を、5月にサービスを開始する予定。ドコモ以外のユーザーも利用できる。
dクリエイターズは、一般のクリエイターが制作したインテリア、家具、アクセサリー、スマートフォンケースなどのハンドメイド作品を販売・購入できるサービス。ユーザーはお気に入りのクリエイターにメッセージを送ったり、出品された作品にコメントしたりできる。また他のユーザーが出品した作品を集めて自身の「キュレーションリスト」として公開することも可能だ。
PC、スマートフォン、タブレットなどマルチデバイスに対応しており、ドコモ以外の端末からでも利用できる。また決済方法として「ドコモ ケータイ払い」やクレジットカード、コンビニ決済などに対応しているという。
ドコモはディー・エヌ・エーと合弁会社エブリスタを設立し、2010年から小説やコミック、イラスト、写真などのデジタルコンテンツを投稿できるUGCサービス「E★エブリスタ」を運営している。同社によれば、現在100万人を超えるクリエイターがコンテンツを投稿しており、すでに200タイトル以上の作品が書籍化している。また「王様ゲーム」など一部の作品は映画化なども実現しているという。
同日の記者説明会で登壇した、NTTドコモ スマートコミュニケーションサービス部 ポータルサービス担当部長の田中慎二氏は「(E★エブリスタの)クリエイター発の作品で流通した市場規模は100億円を超えている。いかに一般クリエイターが創作の力を持っているかということを、我々は2年半でまざまざと感じている」とコメント。dクリエイターズによって、ハンドメイドの分野でも新たな市場を創出したいと意気込む。
販売できる作品のカテゴリは、アクセサリー、ファッション、バッグ・財布、ステーショナリー・雑貨、家具・インテリア、食器・キッチン、スマホ・ケータイグッズ、おもちゃ・人形、アート、フラワー・ガーデン、素材・テキスタイル、ベビー・キッズ、ペットグッズの13カテゴリ。また、E★エブリスタで取り扱う小説やコミック、イラストなど約75万点も閲覧できる。デジタルコンテンツは、E★エブリスタから供給を受ける形で提供するという。
商品の品質については、クリエイター登録時にドコモの審査を通過する必要があるほか、出品者への質問機能や、商品へのレーティング機能などによって、一定のクオリティを担保できると説明。また作品登録時に、運営側で全商品を目視で確認することから著作権違反の作品が出品される心配もないとした。
クリエイター(出品者)の販売登録料は月額315円で、販売単価は3000~4000円になる見通し。売上げの25%が決済手数料などとしてドコモ側に支払われる。同社では「2015年で流通総額で200~300億円を目指す」(田中氏)としており、登録クリエイター数は40~50万人を目標に掲げている。
またドコモではクリエイターに対して、セミナーやワークショップを開催するなどして製作・出品を支援する。将来的には企業とのコラボレーションを通じたマスプロダクト展開や店舗への斡旋も考えているという。
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