サムスンのシステムLSI事業担当プレジデントStephen Woo氏は米国時間1月9日、ラスベガスで開催されている「2013 International CES」の基調講演で、高性能の新型8コアマイクロプロセッサを発表した。
「Exynos 5 Octa」と名付けられたこのプロセッサは、2組の4コアプロセッサを搭載している。Woo氏が聴衆に行った説明によれば、Octaプロセッサは負荷の高いアプリケーションの実行を可能にしつつ、一方で基本的なタスク処理中の消費電力を節約できるように作られているという。同氏はこの新しいプロセッサのデモンストレーションもいくつか披露した。このプロセッサの主要な機能は、ユーザーが一度に複数のタスクを実行できると同時に、バッテリの急激な消費を抑えられることだ。
Woo氏が行ったデモンストレーションの1つは、サムスン製のタブレットでレストランを検索するというものだった。UrbanspoonやGoogle Mapsなど複数のサイトがタブレットに表示されたが、このような操作をしてもブラウザの動作は止まらないとWoo氏は説明した。同氏はまた、HD動画の再生でもフレームが落ちたり画面が停止したりすることはないと断言した。このプロセッサは、ハイエンドのスマートフォンやタブレット向けに設計されている。
また、Electronic Artsのバイスプレジデントでモバイルプラットフォームの責任者を務めるGlen Roland氏も登壇し、3Dゲームのデモンストレーションを行った。Roland氏によれば、サムスンのプロセッサのポイントは単なる処理速度だけでなく、マルチタスクと3D機能だという。
Octaプロセッサは、モバイルデバイス上で全く新しいレベルのパフォーマンスをユーザーに提供するとWoo氏は語った。しかも同時に、新たなシリコンチップによりバッテリを最大70%節約できるという。
今回新たに発表されたExynos5 Octaは、「Exynos」の名が冠されたプロセッサシリーズの次世代製品だ。Woo氏によれば、Exynosプロセッサは既に5300万台のデバイスに搭載されているという。2012年にサムスンが発売した「Exynos 5 Dual」プロセッサは、「Nexus 10」や「Chromebook」といったデバイスで採用されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」