ゴクロは12月10日、iOS用ニュースリーダーアプリ「SmartNews」を公開した。App Storeにて無料でダウンロードできる。
SmartNewsは、Twitterでつぶやかれる1日数百万件のウェブサイトを独自技術で解析し、「エンタメ」「経済」「テクノロジー」といったジャンルごとに注目度の高いニュースを閲覧できるアプリだ。ユーザーが自身のTwitterアカウントを連携することで、自身のタイムライン上で注目されているニュースを閲覧することも可能だ。
ニュースのタイトルをタップすると、ニュースサイトの当該ページが表示される。電波状況が悪い場合は、事前にダウンロードしたキャッシュページを閲覧することもできる。キャッシュページの閲覧中にもバックグラウンドでウェブページを読み込むことができるため、電波状況に応じた表示が可能だ。
記事は各カテゴリごとに20件(トップのみ8件)を表示する。形態素解析をもとに、単語単位で行を折り返したり、文字の横幅を圧縮するなど、日本語組版にも注力した。表示はマルチカラムを採用するが、写真を使った記事は大きいカラムに配置するなど、スマートフォンでの見せ方にもこだわったという。
また、朝昼夜のニュース配信時刻を設定すれば、その時点でもっとも大きなニュースのタイトルをプッシュ通知する機能も備えるほか、TwitterやFacebookへの投稿、Evernoteへの保存にも対応する。
ゴクロは6月設立のスタートアップ。11月にはディー・エヌ・エー創業者の川田尚吾氏、フリークアウト代表取締役の本田謙氏らを引受先とする総額約3500万円の第三者割当増資を実施している。
ゴクロ代表取締役である浜本階生氏は、ニュースリーダーサービス「Crowsnest」を手掛けていた人物だ。これまでCrowsnestを運営していたRmakeから独立してゴクロを設立し、Crowsnestの事業を譲受。さらにSmartNewsを開発するに至った。
CrowsnestはTwitterアカウントでログインすることで、そのタイムライン上で話題のニュースのURLを解析して注目度順や時系列で紹介する、「パーソナライズ」に重点を置いたサービスだった。だがSmartNewsでは、Twitterアカウントを持たない、もしくは登録したくないというユーザーでも利用できるよう、Twitterのアカウント利用はあくまでオプションにとどめた。
サービスを開発するにあたって浜本氏が意識したのは、米国産のニュースリーダーアプリ「Flipboard」だという。「Flipboardのユーザーインターフェースは、iPadアプリとしては最高だと思う。だが日本はiPadのようなタブレットより、スマートフォンが主体。日本発でFlipboardのような存在になるには、スマートフォン特化のユーザーインターフェースが必要だと思った」(浜本氏)。これが、前述した組版へのこだわりにもつながった。
サービスは今後も無料で提供し、広告での収益化なども当面は予定していない。「まずはユーザーメリットを追求する。さまざまな場でPCからスマートフォンへのシフトが語られているが、ニュースに関してはまだPCでないと見にくい。良質な情報を発信しているメディアがあるのに、スマートフォンに届いてないのはもったいない。1週間使って飽きるアプリでなく、1日3回、一生使うようなアプリに育てばマネタイズの方法も見えてくる」(浜本氏)。
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