アジア太平洋Fast500：1位は台湾のプロクリスタル--日本はgumiが7位

　デロイト トウシュ トーマツ リミテッド（DTTL）は12月6日、アジア太平洋地域のテクノロジ企業の成長率ランキング「デロイト アジア太平洋地域テクノロジー Fast500」を発表した。テクノロジやメディア、通信の3分野の企業を対象に過去3年間の売上高成長率が高い企業500社をランク付けしている。今回で11回目になる。

　今回の1位は、台湾を拠点にITや照明、コンシューマーデバイス向けに半導体を製造するProCrystal Technology。3年間の売上高成長率は1万％を超えた。

　500社全体の3年間の平均成長率は467％となり、前年の476％からは微減、前々年の374％からは大きく上回った。上位5社の平均成長率は6837％を記録し、500社全体の売り上げは力強い成長を見せている。

　売上規模では10億ドル以上は14社（前年は8社）、5000万ドル以上1億ドル未満は78社（同44社）と増加した一方、1000万ドル未満は177社（同207社）と減少し、2010年度の175社に戻る結果となった。

　国別ランキングでは、台湾が130社（前年は133社）で前年に続いて国別企業数でトップ。中国は103社が入賞し、2位となった。韓国はトップ10に2社がランクインし、71社で国別3位となった。以下、オーストラリア60社、インド55社、ニュージーランド45社となっている。日本からは26社がランクインした。

　業種別では、半導体分野が160社（前年は166社）で業種別トップを維持した。ソフトウェア分野は119社（同87社）と大きく増加し、2位となった。ネット分野は、個人消費の低迷により85社（同92社）と減少したが、中国のVipshopとインドのOnline Recharge Servicesがトップ5にランクインした。

　日本企業の最上位は売上成長率3950％を達成したモバイルオンラインゲームの企画、開発、運営のgumiの7位。以下、住宅地盤の高度再解析サービスの地盤ネットが2014％で16位、モバイルエンターテイメントプラットフォーム運営のモブキャストが898％で53位となった。

　事業領域では、モバイルアプリ開発などのソフトウェア関連とネット関連の企業が中心で、全Fast500受賞企業の3分の1を占める半導体関連の企業は含まれない結果となった。