国際業務を担うITリーダーが直面する11の壁 - (page 2)

Mary Shacklett (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2012年11月27日 07時30分

#4:家族

 どれだけ周到に準備していたとしても、海外出張が長引くと家族のイベントに参加できない場合が出てくる。世界を飛び回る経験豊富なビジネスパーソンは家族と対話する時間を確保したうえで、仕事のスケジュールを調整している。

#5:ソフトウェアとハードウェアのサポート

 今や普遍的なものとなったクラウドコンピューティングによって、一部のIT関係のソフトウェアやハードウェアは容易に購入できるようになっている。しかし、あなたが複数の国にまたがる複数のオフィスを統括しており、新たなソフトウェアパッケージの購入にかかるコンセンサスを得ようとする際には、まだまだ苦労を強いられるはずだ。筆者が4カ国にまたがるオフィスを統括していた時のことである。新たな会計パッケージを導入するという決定が下されたものの、オランダのオフィスとフランスのオフィスは、それぞれ異なったソリューションを要求してきたのである。その後、どちらのオフィスもお互いのソリューションの妥当性に同意するところまではこぎ着けたのだが、ベンダーサポートに関する問題が残ることになった。フランスのソフトウェアはフランス国内では素晴らしいサポートが提供されていたものの、オランダでのサポートは貧弱であり、オランダのソフトウェアはその逆の状況だった。最終的には適切なソリューションにたどり着けたが、そこに至るまでの道は険しいものだった。

#6:法的規制

 ベンダーサポートが国によって違うのと同様に、政府の規制に対するソフトウェアパッケージの準拠度合いも国によって違ってくる。例えば、会計パッケージに関して言えば、ドイツ政府は数値フィールドについて小数点以下第4位まで表示することを要求している。またフランスの会計パッケージは、政府向けの大量の報告書類を出力できなければならない。つまり、複数の国で採用するソリューションは、こういったシナリオすべてを網羅できるだけの幅広い機能を搭載していなければならないというわけだ。

#7:言語

 赴こうとしている国の言葉をあなたが話せないのであれば、何度かレッスンを受講し、少なくとも学習の努力をしておくのがよいだろう。筆者は仕事で使える程度にフランス語とドイツ語を話せたため、この点では他の人よりも恵まれていた。欧州オフィスの人々とともに仕事をした際には、現地の言葉を話すということが本当にプラスになった。彼らの言葉で語りかけることで、オフィスの人々は敬意を払ってくれるようになり、共同作業を行うプロジェクトチームを迅速に築き上げられたのである。

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