Intel初の60コアチップが発表されたが、当面、それを利用できるのはケンブリッジ大学などの優良機関に限定されるだろう。
一般に「Phi」と呼ばれるこのチップは、通常のIntelプロセッサではない。同社の主要な収入源である中央演算装置(CPU)というよりも、むしろCPUと連携して動作するグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)に近い。
Intelは実際に、同テクノロジに基づく「Larrabee」という消費者向けGPUカードを市場に出そうとしたが、そのプロジェクトは2009年に中止となっていた。
しかし、同社はスーパーコンピューティング市場でNVIDIAに対抗するために、依然として同テクノロジを必要としている。なぜなら、よりシンプルで特化されたGPUのようなプロセッサコアは、ある種のスーパーコンピューティングタスクをより能率的に処理することが可能で、スーパーコンピュータの巨大な電力要件を軽減し、パフォーマンスを高めることができるからだ。
2013年前半に市販される予定の「Xeon Phi」コプロセッサの3100シリーズは、1000ギガFLOPS(1テラFLOPS)以上の倍精度演算性能を提供する。倍精度演算性能は、科学計算を行うチップ向けの評価基準だ。
それに比べると、Intelの消費者向けプロセッサが専門的なコンピューティングタスクを行うときのパフォーマンスは、Xeon Phiの水準に遠く及ばない。
米国では、テキサス先端計算センターなどのIntel顧客がカスタマイズされた製品を先行して入手することになる。
PCI Expressカードの形状で出荷される同コプロセッサの最初の商用バージョンは米国時間1月28日に発売予定で、希望カスタマー価格は2649ドルになる。
3100製品シリーズは2013年前半に発売予定で、希望カスタマー価格は2000ドル以下だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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