市場調査会社のIDCが公表した新しいデータによると、第3四半期における世界のスマートフォン市場では「Android」が圧倒的なシェアを握っているという。
全スマートフォン出荷台数の75%にも相当する1億8100万台を出荷したことを考えれば、AndroidというOSはほとんどのスマートフォンユーザーにとって満足のいくものとなっているようである。また、首位から大きく引き離されているものの、第2位には世界市場において15%弱のシェアを獲得しているAppleの「iOS」がつけている。
IDCの携帯電話調査部門のマネージャーであるRamon Llamas氏は声明のなかで「Androidは2008年にリリースされて以来、スマートフォン市場の主なけん引役の1つとなっている」と述べている。また同氏は「Androidはリリース以降ずっと、市場全体の伸びを上回る成長をみせており、競合からシェアを奪ってきている。さらに、Androidを積極的に受け入れたスマートフォンベンダーやモバイル通信事業者、エンドユーザーの存在があったため、出荷台数が押し上げられる結果になった」とも述べている。
スマートフォン購入者のうち4人に3人がAndroid搭載機種を購入している。また、第3四半期におけるAndroid搭載スマートフォンの出荷台数は前年同期比91.5%増となっており、この値はスマートフォン市場全体の成長率である46.4%の2倍近くとなっている。IDCによると、Androidを搭載したスマートフォンとしてユーザーの人気が最も高いのはサムスン電子の製品であるという。
iOSはAndroidに大きく引き離されているものの、IDCの見解によると、今四半期末近くに発売された「iPhone 5」と、従来モデルの値下げにより、出荷台数を若干伸ばしたという。iOSに次いでシェア第3位となったのは「BlackBerry」である。BlackBerryの今四半期の市場シェアは4%にとどまっている。
IDCのシニアリサーチアナリストであるKevin Restivo氏は声明のなかで「スマートフォン向けOSは孤立した製品ではなく、より大きなテクノロジエコシステムにおいて重要な役割を担うものである」と述べるとともに「Googleは多面的で豊かな製品ポートフォリオを有している。こういったモバイルOSとのつながりが弱い競合他社の多くは、そういったポートフォリオを有していない。このようなことをはじめとする要因により、いくつかの例外を除き、競合他社はシェアを落としている」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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