Appleは、同社の英国ウェブサイトに掲載したサムスンに関する「虚偽」で「不正確」な声明を削除するよう、ロンドンにある英国控訴院から命じられた。Appleはその声明の中で、サムスンが実際にAppleの製品を模倣したとの主張を繰り返していた。
Bloombergの報道によると、Appleの英国ウェブサイトのトップページ下部からアクセスできる同声明は英国控訴院の判事を非常に苛立たせ、同判事はこの声明を24時間以内に削除することをAppleに強制したという。
下級裁判所は、Appleに対し、サムスンが「iPad」のデザインをコピーしておらず、故にAppleの重要な意匠も侵害していない、という内容の声明を掲載するよう命じていたが、それから1カ月も経たないうちに今回の新しい裁定が下された。Appleは最初の命令に従ったが、その文章を裁判所から認められていない詳細な記述で潤色していた。
声明の最初の段落は、裁判所に命じられたものとなっていた。英国高等法院のColin Birss判事はその命令の中で、その文章は具体的な56文字の声明とオンラインに掲載された判決へのリンクを含むものでなければならないと述べていた。
しかし、後続の段落は履行請求に含まれていないもので、Appleはそれによって同社ウェブサイト上の声明を正当化しようとした。
Appleは、Birss判事が行った比較を裁判所から命じられた声明に追加しており、同判事は、AppleのiPadとサムスンの「GALAXY」タブレットを比較し、iPadは「格好良いデザイン」だがサムスンの製品は「それほど格好良くない」と最初の訴訟で指摘していた。
英国控訴院のRobin Jacob判事は、「Appleのような企業がこんなことをするということに当惑している」と述べ、声明の追加部分は「明白な命令違反」だと主張した。
Appleの弁護士であるMichael Beloff氏は、同社が最初の命令に従っていることを裁判所に対して述べた。同氏は、その命令の目的はAppleを罰したり「(同社に)卑屈な振る舞いを強要」したりすることではない、と述べ、「その唯一の目的は、商業的な曖昧さを一掃することだ」と付け加えた。
Appleは変更に必要な期間として14日間を要請したが、そのことも裁判所から激しく非難された。
Jacob判事は、「Appleのトップが宣誓供述書を作成し、これを(英国ウェブサイトに)掲載することを困難にする技術的問題について説明してくれることを私は期待している」と付け加えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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