デジタルマーケティングのイベント「ad:tech Tokyo 2012」が10月30日から2日間の日程で開催された。2日目となる31日の夕方、主要スポンサーの1つであるアドビ システムズが自社の展示ブースで、イベントを総括するセッションを開催した。
花王のグローバルメディア企画部門デジタルコミュニケーションセンター企画室長で、Web広告研究会の代表幹事でもある本間充氏と、デジタルインテリジェンスの代表取締役である横山隆治氏が登壇。アドビのデジタルマーケティングスペシャリスト、井上慎也氏がモデレートし「ad:techを振り返って--これからのマーケターに何が起こるか」をテーマに、ディスカッションした。
本間氏は4年目を迎えたad:tech Tokyoを振り返り「入場者に若い人が増え、新しい何かが起こる予感を感じられた」と指摘した。ad:techの特徴として、基本的にスピーカーが立候補制で、謝礼も支払わないことを挙げ、マーケターの役割の重要性を認識する、意識の高い人々が集まって成り立っていることを強調した。
2日目のキーノートでアドビのエンタープライズキャンペーン/デマンドマーケティングのディレクター、スコット・ハリス氏が、「80%のCEOはマーケターを信じていない」などの調査結果を紹介する一方、デジタル時代のマーケティングの有効性を説明。今こそマーケターが変えるべきものがある、との主張を踏襲するように、マーケターの存在価値をアピールした。
「マーケターもスキルレベルに応じて、Jリーグのように階層を分ける必要がある。ad:techに参加するような熱心なマーケターは間違いなく“J1”だ。J1のプレーヤーは一流のプレーをしなくてはいけない。J1であるad:tech参加者にお願いしたいのは、ad:techで吸収した情報を会社に戻って、“J2”に当たる社内のマーケターや、まだマーケティングの知識があまりないほかの社員にフィードバックしてほしいということ」(本間氏)
一方、横山氏も「これまでのマーケティングの考え方を根本的に変える時機が来ている」と話し、マーケターの今後について同じ方向性であることを示した。
「社内で若手が積極的に行動し、どんどん上を突き上げるような雰囲気になってほしい」(横山氏)
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