ひとに優しいインターフェースを構築するには--「iOS」アプリ開発者に贈るティップス

Gregory Dean (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2012年10月12日 07時45分
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 「iOS」アプリをデザインする際、ユーザーもインターフェースの一部であるという点を念頭に置くようにすることは、ベストプラクティスを実践するうえで欠かせない。

 われわれ開発者が乗り越えなければならない最大の難関は、ユーザーインターフェースを、従来の「ポイント&クリック」形式から、今日のユーザーが期待する「ポイント&タップ」というより対話的な形式に移行するというものだ。こういった移行は簡単だと考えがちであるものの、実際には数多くの重要なものごとを考慮しなければならない。現代のユーザーは、マウスやスタイラスによる簡単なポイント&クリックという枠を大きく踏み越えたアプリケーション操作に慣れ親しんでいる。より端的に述べると、ユーザーは、あなたのアプリとやり取りを行う独立した存在というだけではなく、人間側に重きを置いたヒューマンインターフェース機器そのものだとも捉えるべきなのである。

人間

 キーボードやマウスといった従来のヒューマンインターフェース機器と、モバイル機器を操作する人間の指という道具の主な違いは、予測可能性や制御性、整合性にある。マウスの軌跡はとても直線的であり、マウスポインタの指し示している領域の幅や高さが変わることはない。しかし人間の手の場合、話はそれほど簡単には済まない。マウスやスタイラスとは異なり、人間の手はその大きさや形がまちまちなのだ。このため、iOS上で動作する対話的なアプリを開発する際には、Appleのヒューマンインターフェースガイドラインに記載されている情報とともに、人間の平均的な指の長さや親指の大きさといった、エンドユーザーについて分かっている情報を考慮する必要がある。

 ユーザーは人差し指と親指を巧みに連携させて、iOSアプリを操作することになる。ボタンの押下やコンテンツのスクロールは、どの指を使っても行うことができるものの、「iPad」で多用されるのは人差し指である。対照的に「iPhone」を手に持って使う際、ほとんどのユーザーは親指を使ってタップやスクロール、ナビゲーションを行っている。そのことを念頭に置き、「iOSヒューマンインターフェイスガイドライン」に記載されているタッチ対象の大きさについての情報に加えて、実際の指と親指の大きさを研究した資料も参考にしながら最適なアプローチを決定していくべきだろう。

 Appleは、タップの対象となる領域をデザインする際、その一辺を44ピクセル未満としないよう推奨している。しかし人間の平均的な指の腹や指先の大きさに比べると、これはずっと小さいのである。つまりAppleの推奨値は、大多数のユーザーからみると小さすぎるというわけだ。市場調査会社comScoreの報告(2012年)によると、iPhoneユーザーの74%は25才以上なのである。そして、大人の指の大きさを平均すると10~12mm、すなわち45~57ピクセルになる。このため、ユーザーと高い頻度でやり取りを行うiOSアプリの場合、タッチ対象領域を大きめにデザインしておくことで、アクセシビリティを大きく改善できるはずだ。

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