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「iPhone 6」には複数モデルが必要か--アップルのモバイル製品戦略の今後 - (page 2)

Dan Farber (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2012年10月09日 07時30分
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 Appleのライバルは、モバイルデバイスを幅広く取りそろえて提供することで見返りを受けている。GoogleのAndroidは市場を支配しており、60%超のシェアがある。Appleは20%未満だ。Research in Motion(RIM)の「BlackBerry」やNokiaの「Symbian」はシェアを減らしているが、Microsoftは、Appleの「iOS」やAndroidに代わるプラットフォームとして、「Windows 8」のマーケティングに非常に力を入れているところだ。米国時間10月26日のリリース以降は、Nokiaやサムスン、HTC、Huawei Technologies(ファーウェイ)などが、Windows 8搭載のタブレットを提供する予定だ。

 Microsoftが発売予定のタブレット「Surface」。
Microsoftが発売予定のタブレット「Surface」。
提供:Microsoft

 選択肢を提示している企業が互いに激しく競争している一方で、Appleは利益の大部分をモバイルデバイスやアプリから引き出しており、世界で最も資産価値のある企業になっている。

 Appleは未来を発明していることを誇りに思っており、それはiPhoneや「iPad」を発表したときにもそうであった。また同社は、フォーカスグループを製品のデザインプロセスに近づけないことで知られている。「現在の状況から未来の好機を感じ取れない人々に、デザインするように言うのはフェアではない」(Ive氏)

 しかし、モバイルデバイス市場が成熟するなかで、Appleが「より少ないことはより良いこと」「われわれのほうが良く知っている」といった製品戦略へこだわることは、逆効果になる可能性がある。

 Appleの現在のスマートフォンは、片手での操作を中心に展開している。同社はiPhone 5によって利益と市場シェアを獲得した上で、いつもの手順を1年以内に繰り返し、新機種への交代をタイムリーに行いたいと考えている。しかし大型ディスプレイの人気は、AppleがiPhone 5に頼っていられる期間の長さに影響を与える要素になるはずだ。2013年に販売されるスマートフォンの大部分が4インチより大きいディスプレイを搭載するとしたら、Appleは片手で使えるスマートフォンのデザインに固執し続けて市場機会を逃すようなことはしないだろう。

 「iPhone 6」は、Ive氏が求めているように、「純粋に優れた」ものになるだろう。そして、顧客の選択を迷路のように複雑にしたり、そのサプライチェーンや財務面のけん引力の効率を低下させたりせずに、ディスプレイサイズが異なる2つ以上のモデルを提供する可能性がある。

 Appleの競争は他社に追いつかれつつある。
Appleの競争は他社に追いつかれつつある。
提供:Pew Research Center

 Tim Cook氏は「トースターと冷蔵庫を一体化することは可能だが、そういった製品はユーザーを喜ばせるものとはならないだろう」と述べてはいるが、Microsoftの「Surface」や、Windows 8向けに次々と登場する「コンバーチブル」型のハイブリッドタブレットにAppleが注目している可能性は高い。

 そうしたハイブリッドタブレッドが勢いを得るようになれば、Cook氏は、「MacBook Air」とiPadの長所を併せ持った「iPadbook」を完成させるというアイデアをもう一度検討してみるかもしれない。

 10月中の発表がうわさされている7.85インチのiPad miniは、Appleが時流に適応し、従うことに非常に意欲的であるという兆候だ。Pew Research Centerの調査結果のように、シェア80%超であったタブレット市場でのAppleの支配力が、2011年には52%へと転落したことを考えれば(それでも素晴らしい数値ではあるが)、同社がホリデーシーズンに合わせてiPad miniを発売する理由は十分にある。iPad miniによって同社は、GoogleやAmazon、Barnes & Nobleが生み出した、より小型で安価なタブレットに対する需要を吸い上げることができるのではないか。

 オンライン上にいる20億人のうちの大多数は、スマートフォンやタブレットの世界の一員ではない。Appleとそのライバル企業の進む先には、これからモバイル化とデジタル化を進める人々のために製品を開発するというチャンスが待っている。Appleは、自社のブランドやデザインの感覚、400近い店舗数をもってしても、ダイナミックな市場の変化から逃れるのに十分だとは考えていない。間もなく発表されるだろうiPad miniは、Appleが違うことを考え始めていること、そしてiPhone 6がそれに続く可能性があることの兆候である。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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