個人の情報発信を支援する「Yahoo!ニュース 個人」

 ヤフーは9月26日、同社の運営するニュースサイト「Yahoo!ニュース」に、個人の記事を掲載する新カテゴリ「Yahoo!ニュース 個人」を追加したことを発表した。

  • 「Yahoo!ニュース 個人」

 「Yahoo!ニュース 個人」は、各分野において豊富な知見を持つ個人のオーサー(書き手)の記事を掲載するサービス。投稿された記事は、「Yahoo!ニュース 個人」のトップページや各オーサーの専用ページから閲覧できるが、同社ではオーサーの記事を「Yahoo!トピックス」内で識者の意見・考察として紹介することで、読者が1つの記事に対して多角的に、より深く理解する一助になることを期待しているという。

 ヤフー メディアサービスカンパニー メディアユニットの中瀬竜太郎氏は、「これまで個人の方は、FacebookやTwitterを除くとブログなどでしか情報を発信できなかった。また、そもそもITリテラシーが高い方でなければ、情報発信自体ができないという状況があった。ヤフーとしてそういった方の問題を解決できる形で、きちんと情報発信をして、多くの人に届いて、それに対する反応が得られる場を作っていく必要があると考えた」と、サービス提供にいたった経緯を語る。

 サービス開始当初は「政治」「経済」「IT・科学」「スポーツ」などの分野を中心に55名のオーサーが参加する。たとえば、IT・科学の分野では、佐々木俊尚氏や小川浩氏、斉藤徹氏などが記事を執筆する。オーサーにはページビュー(PV)に応じて広告収益が分配されるという。

 「ユーザーはこれまで、ヤフーでストレートニュースを見た後に、外部のサイトで詳細を調べていたが、今後はなるべくYahoo!ニュースの中で完結できるようにしたい。もう一方で、個人が活動する中でブログでマネタイズするというのは簡単ではないと思う。そこを多くのユーザーを抱えるYahoo!ニュースとマッチさせることで、オーサーへの収益貢献もできればと思っている」(ヤフー メディアサービスカンパニー メディアユニット ユニットマネージャーの片岡裕氏)


ヤフー メディアサービスカンパニー メディアユニット ユニットマネージャーの片岡裕氏(右)と同メディアユニットの中瀬竜太郎氏(左)

 オーサーは、Yahoo!トピックス編集部が日頃から定期的に巡回している数百サイトをリスト化し、特に積極的に情報発信をしている個人に対して、ヤフーから声をかけて追加しているという。同社では、3年後にはオーサーの数を1000人以上に拡大していきたいとしている。

 中瀬氏は、「Yahoo!ニュース 個人」はあくまでも個人の情報発信の方法の1つと語り、今後はキュレーションやディスカッションといった、個人の知見や能力を生かせる場も提供していきたいと話す。また既存のカテゴリに加えて、「文化」や「ライフスタイル」、「エンターテインメント」などのカテゴリも追加していく予定だ。

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