Twitterが最近実施した同社サービスへのアクセス制限措置に対して、開発者コミュニティから怒りの声が上がっているなか、同社の最高経営責任者(CEO)であるDick Costolo氏は米国時間9月18日、その決定がより幅広いユーザー層に向け、今よりも奥深いプラットフォームを構築したいという考えに基づくものだと語った。
Costolo氏は18日、「Today Show」に出演して「モバイルを最重要視する」というTwitterの新たな戦略を明らかにしたほんの数時間後の夜に「Charlie Rose」に出演し、サードパーティー製のTwitterクライアントの機能を制限する措置について、個人ユーザーから大企業ユーザーまでをも含むあらゆるユーザーのためにTwitterのエコシステムを発展させていくという流れのなかで説明した。しかしながら、広告収入のさらなる増大を図っているのではないかという巷の意見については言及を避けた。
Costolo氏はRose氏に対して「ユーザーが複数のプラットフォーム上でTwitterを利用し始めたことで・・・われわれは一貫性を持ったユーザーエクスペリエンスを自らの掌中に収め、発展させていく必要があることに気付いた」と述べるとともに、「われわれがエコシステムに対して伝えようとしているメッセージは、顧客やユーザーが望んでいるもの、例えば大手企業であれば顧客関係管理(CRM)ソフトウェアといった、付加価値のあるサービスを開発していってほしいというものになる。また、既に膨大な数のTwitterクライアントが存在しており、新たなクライアントが数多く必要となるわけでもない。こういったことが、われわれの推し進めてきた変革だ」と述べている。
またCostolo氏は「Twitterの将来は、皆が真のプラットフォームを手にするというものだ。Twitterの代替エクスペリエンスを作り出すための単なるAPIではなく、Amazonがサードパーティーの業者を巻き込んでAmazonという世界を発展させていったように、Twitterという世界の上で価値あるものを創造していけるようなAPIを目指している」とも述べている。
Twitterは確かにそういったかたちのエコシステムの構築を促進したいと考えているものの、Twitterのエコシステムは細かく分断されているため、そのサービスによってもたらされる広告収入すべてが得られているわけではないというのは明らかだ。その一方でTwitterは、同社の標準クライアントを構築しているサードパーティーに対するプラットフォームへのアクセスを制限し、さらに18日には公式Twitterクライアントからサードパーティー製の画像ホスティングサービスを除外し、アクセスを遮断したことで、開発者らからは怒りの声が上がっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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