日本語の書籍に関しては、電子書籍が「普及している」とはまだまだ言えない状況ではあるが、iPhoneで電子書籍を楽しめるアプリは、かなり充実してきたと言える。重くてかさばる本を持ち歩かなくても、iPhoneさえあれば、いつでもどこでも手のひらで本が読めるのは、本当に便利だ。そこで、読書の秋のお供にふさわしい5種類の読書系アプリを比較してみたい。
「Kinoppy」(無料)は、紀伊國屋書店のウェブサイトから購入した電子書籍を読むためのリーダーアプリだ。利用するには、紀伊國屋BookWebに会員登録し、アプリ内でログインする必要がある。「ストア」画面で本を探し、アプリ内課金システムを利用してアプリ内から購入できる。
この点で、日本語の電子書籍を購入して読めるリーダーアプリとしては、かなり使い勝手が良い。紙の新刊とほぼ同時に電子書籍化される本の取り扱い数も、比較的多い。読書画面では、「縦書き/右綴じ」または「横書き/左綴じ」を簡単に切り替えられるのもポイントが高い。
KinoppyはiOS版だけでなく、Android版やPC版のソフトも用意されているため、端末の種類をほぼ気にせずに本を読める。ラインナップも豊富で、アプリ内から気軽に購入できるため、日本語の書籍を読むという目的においては、他のアプリと比べて最も便利に使える。
「BookLive!」(無料)は、現在のところアプリ内課金には対応していないが、BookLive!のウェブサイトで購入した電子書籍を読むことができるリーダーアプリだ。Kinoppyと同様に、会員登録が必要だ。
一般書もあるが、コミック、雑誌、写真集に力を入れている。ウェブサイトの電子書籍ページで、立ち読みボタンをクリックすると、アプリが起動して、すぐに数ページを立ち読みできる。読書画面の機能は非常にシンプルだ。フォントサイズやページ送りの操作方法(タップとフリック)の変更などで、縦組みと横組みを変更することはできない。
BookLive!も、iOS版以外に、Android版、Windows版、Windows Phone版(一部コミックのみ対応)と各種端末向けのソフトウェアを揃えている(ただし、登録は3台まで)。KinoppyとBookLive!は完全に好みで使い分けることになるだろう。ビジネス系の本はKinoppyで、コミックや趣味で楽しむ読書はBookLive!でと、使い分けるのもアリだ。
ファイルのダウンロード方法が豊富なのも特長だ。URLを指定してダウンロードできるほか、Dropbox、FTPクライアント、WebDavなどと接続可能だ。読書画面の機能は多く、右開きの縦書きと、左開きの横書きを切り替えられる上、画面の色、ページ送り効果など、細かく設定できる。
青色文庫を読むときはもちろん、データで保存している自分の蔵書を、見やすいデザインで読むことができるので重宝する。KinoppyやBookLive!とは種類は異なるが、青空文庫を読みやすいため、気軽に読書を始められる。
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