起業家の投資に対するスタンスについては厳しい意見も出たが、その後で全員が共通して語ったのは、「投資家には早く会いに行くべき」ということだった。
本間氏は、「起業家が『これは当たる』と思っているアイデアでも、投資家らが結構前から考えていたということはある。まずは一度(アイデアを)ぶつけて、自分の方向を修正する必要はある」と、投資の相談がなくとも、まずは話をしてみるべきだと語る。
投資先でなくとも、事業を手伝うケースがあるというモデレーターの佐俣氏も「最後に誰かが投資してくれるなら、と考えることは多い。別に1カ月で投資する、という話がなくとも会いたい」と語った。
同様に今野氏も、「結果論だが、最初に会ってから2年くらい(投資まで)かけることも多い」とコメント。宮沢氏も「1、2年かけて対話してやっとまとまったという話ばっかり」だと語った。逆に、「2カ月後に(投資を)やりたい」と言われるようなケースでは、なかなか分かり合えずに投資できないケースも多いのだという。
伊藤氏も、かつて自身が投資を受けるために今野氏と話をしていたと振り返った上で、「投資だけでなく人同士の関係が重要」とも語る。「投資家と話すのが『時間が無駄』と言う人も多いが、投資家ほど起業家の話を聞く人はいない。話すことで考えも整理できるはず」(伊藤氏)
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