「TinEye」は、手元にある画像ファイルと類似の画像をオンラインで検索できるサービスだ。すでにネット上にある画像と類似の画像を探すサービスとは異なり、ローカルにある画像ファイルをアップロードして類似画像を探してくれるので、出典がわからない写真のオリジナルを探したり、写真に写っている人や風景を特定したりといった用途に活用できる。
使い方は簡単で、ローカルの画像を選択してアップロードするだけ。アップロードするとすぐさま解析が実行され、オンラインに存在する画像からよく似た画像をリストで表示してくれる。リストにはファイル名やサイズ、掲載先のURLなどの情報が表示されるので、掲載元のURLにジャンプして画像の素性を特定するのも容易だ。うっかりオンラインで公開してしまった写真がどこかに無断転載されていないか探す用途にも役立つだろう。
実際に試した限りでは、手元にある写真のオリジナルを探す用途にはかなり重宝する。友人からメールで送ってもらった画像や、以前ダウンロードしたものの出典がわからなくなってしまった画像の掲載元を探し、人名や地名を特定する用途にはぴったりだ。「Biggest Image」をクリックすればサイズの大きな画像に絞って検索することも可能なので、手元にあるサムネイルから元の大判画像を探すといった用途にも使える。
一方、例えば観光地で自分が撮った風景をアップロードし、別アングルから撮影した写真を探すといった用途は、試した限りではややシビアだ。有名観光地ではヒットするケースもなくはないのだが、すこしアングルを変えた写真だととたんにヒットしなくなったり、その一方でトリミングした画像はきちんと見つけたりと、写真の中に写っている風景のアウトラインよりも、写真そのもののピクセルの並びを重視する傾向が強いようだ。
個人的には、やたらと「0 results」と表示するよりは、もう少し基準を緩和してでも近い候補を表示するオプションがあってもよいと感じた。
最近はGoogle画像検索でも、ローカルの画像から類似画像を検索する機能が追加されたため、本サービスの優位性はやや失われたものの、類似画像検索のアルゴリズムも異なることから、使い方次第でさまざまな用途に活用できるサービスであることは間違いない。各種ブラウザのコンテクストメニューから使えるようにするプラグインも用意されているので、利用頻度に応じて使い分けるとよいだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス