[ウェブサービスレビュー]手元の写真とよく似た画像をオンラインで検索できる「TinEye」

Idee Inc.
内容:「TinEye」は、手元にある画像ファイルと類似の画像をオンラインで検索できるサービスだ。出典がわからない写真のオリジナルを探したり、写真に写っている人や風景を特定したりといった用途に活用できるほか、うっかりオンラインで公開してしまった写真がどこかに無断転載されていないか探す用途にも役立つ。

 「TinEye」は、手元にある画像ファイルと類似の画像をオンラインで検索できるサービスだ。すでにネット上にある画像と類似の画像を探すサービスとは異なり、ローカルにある画像ファイルをアップロードして類似画像を探してくれるので、出典がわからない写真のオリジナルを探したり、写真に写っている人や風景を特定したりといった用途に活用できる。

 使い方は簡単で、ローカルの画像を選択してアップロードするだけ。アップロードするとすぐさま解析が実行され、オンラインに存在する画像からよく似た画像をリストで表示してくれる。リストにはファイル名やサイズ、掲載先のURLなどの情報が表示されるので、掲載元のURLにジャンプして画像の素性を特定するのも容易だ。うっかりオンラインで公開してしまった写真がどこかに無断転載されていないか探す用途にも役立つだろう。

 実際に試した限りでは、手元にある写真のオリジナルを探す用途にはかなり重宝する。友人からメールで送ってもらった画像や、以前ダウンロードしたものの出典がわからなくなってしまった画像の掲載元を探し、人名や地名を特定する用途にはぴったりだ。「Biggest Image」をクリックすればサイズの大きな画像に絞って検索することも可能なので、手元にあるサムネイルから元の大判画像を探すといった用途にも使える。

  • トップページ。「Upload your image」をクリックしてローカルの画像をアップロードする。ブラウザによってはドラッグ&ドロップだけでアップロードできる場合もある

  • 試しに初代iMacの画像を検索したところ56件ヒットした。URLとファイル名、サイズなどの情報が表示される

  • サイズの大きな画像を優先的にピックアップすることもできる。オリジナル画像を探す場合に便利だ

 一方、例えば観光地で自分が撮った風景をアップロードし、別アングルから撮影した写真を探すといった用途は、試した限りではややシビアだ。有名観光地ではヒットするケースもなくはないのだが、すこしアングルを変えた写真だととたんにヒットしなくなったり、その一方でトリミングした画像はきちんと見つけたりと、写真の中に写っている風景のアウトラインよりも、写真そのもののピクセルの並びを重視する傾向が強いようだ。

 個人的には、やたらと「0 results」と表示するよりは、もう少し基準を緩和してでも近い候補を表示するオプションがあってもよいと感じた。

 最近はGoogle画像検索でも、ローカルの画像から類似画像を検索する機能が追加されたため、本サービスの優位性はやや失われたものの、類似画像検索のアルゴリズムも異なることから、使い方次第でさまざまな用途に活用できるサービスであることは間違いない。各種ブラウザのコンテクストメニューから使えるようにするプラグインも用意されているので、利用頻度に応じて使い分けるとよいだろう。

  • 個人的に撮影した観光スポットの写真で検索したところ。ほぼ同じアングルから撮影された写真2枚がヒットした。出どころが不明な写真の内容を調べる用途に活用できる

  • イラストや図柄で検索すると、画像そのものは異なるが特徴的な部分だけが似た画像がヒットすることがある。風景写真を検索した場合とはアルゴリズムが異なるようだ

  • ブラウザの右クリックから検索できる機能拡張など、さまざまなプラグインが用意されている

  • 無料のユーザー登録を行うと、履歴機能などが制限なく利用できるようになる

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