楽天リサーチは6月25日、全国の20~69歳の男女1000人を対象にした電子書籍に関するネット調査の結果を発表した。調査によると、電子書籍の認知度は「よく知っている」が18.9%で、「やや知っている」(50.2%)とあわせて約7割(69.1%)が認知していることがわかった。ここ数年、認知度に大きな変化は見られず、高止まりの傾向が続いているという。
利用経験と今後の利用意向については、「利用したことはないが、今後利用したい」が最も多く、40.9%だった。「利用したこともあるし、今後も利用したい」は15.0%で、あわせて6割弱(55.9%)が電子書籍を利用したいと考えていることがわかった。
電子書籍を「利用したい」と答えた人に、その理由を複数選択で聞くと、「何冊も書籍を持ち運ぶ必要がなく、手軽になるから」がトップで67.6%。以下「すぐに欲しい書籍を購入し、手元にダウンロードすることができるから」が44.2%、「1冊当たりの単価が下がり、購入するコストを抑えることができるようになると思うから」が31.8%と続いている。
同じ回答者に、電子書籍をいつ利用したいかを複数選択で聞くと「待ち時間で」が58.7%、「休日の空いた時間に」が36.0%、「通勤・通学時間に」が34.7%でトップ3となった。以下「旅行先で」(29.2%)、「待ち合わせ先などへの移動中に」(27.7%)などとなっている。
一方、非利用意向者にその理由を複数選択で聞くと、6割近く(59.4%)が「紙で読む方が好きだから」と答えたほか、「電子画面で文字を読むのが疲れるから」(45.4%)、「端末が高そうだから」(28.3%)、「読んだ気がしないから」(19.0%)などの回答が多く挙げられた。
利用意向がある人に使いたい端末を複数選択で聞くと、スマートフォンが44.7%と最多。次いで「iPad」などのタブレット端末が41.1%、PCが35.4%で続き、電子書籍専用端末は20.4%で4位だった。
紙の書籍と比べてどのくらい割安になれば電子書籍を購入するかを聞くと「50%ほど安い(半額)」(35.5%)と「100%安い(無料)」(27.7%)の2つが突出して多かった。
読んでみたい電子書籍コンテンツのジャンル(複数選択)で最も多かったのは小説で54.6%、次いで旅行・ガイドブック(40.3%)、雑誌(36.0%)となった。電子書籍コンテンツのけん引役と見られているコミックは31.1%にとどまった。
電子書籍利用意向者に、サービスを利用するにあたって重視する点を複数選択で聞くと「コンテンツ価格」がトップで75.0%だった。以下「読みやすさ」が62.6%、「コンテンツの品揃え」が53.3%、「端末価格」が46.2%で続いている。
紙、電子を含め、書籍をどのくらい読んでいるかという質問では、「1カ月に4冊以上」が22.4%で最も多く、「1カ月に1冊程度」(16.6%)がそれに次いだ。続いて「1年に1冊未満/ほとんど読まない」(15.2%)と「1カ月に2冊程度」(15.1%)がほぼ同数となった。
調査は6月4~5日、楽天リサーチ登録モニター(約225万人)の中から、全国の20~69歳の男女を対象に実施した。回収サンプル数は1000サンプル。性年代を均等割付して各セル100サンプルとなっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?