「今夏は節電する」8割、昨夏より多く--節電疲れが2割

 セルコホームは6月19日、全国の20~59歳の男女を対象にした「エコ住宅と省エネに関する調査」のアンケート結果を発表した。

 節電・省エネ・エコに関する意識についての各項目に、それぞれどの程度あてはまるかを質問したところ、「自分は日頃から節電意識が高い」の項目に「あてはまる」(「非常にあてはまる」+「ややあてはまる」)と回答した人は65.1%だった。

 「2011年の夏は節電を実行した」は75.3%が「あてはまる」と回答。「2012年の夏は節電を実行しようと思う」は80.6%で、2011年よりも節電を実行しようとする人が多いことがわかった。一方で、23.2%が「自分は節電疲れを感じている」と回答した。

 省エネのためのアクションに関する項目については「節電のためにクールビズを実践している」が61.0%(対象:有職者1570人)、「マイカーはエコカーである」が29.8%。「企業の始業・終業時間を早めるサマータイム導入には賛成である」については「あてはまる」が58.0%と、導入賛成派が多数となった。

 「自分は日頃から節電意識が高い」の項目について年代別、男女別にみると、年代が上がるほど節電意識が高くなる傾向がみられ、20代で55.4%であったのに対し、50代では73.4%となった。女性(69.7%)は男性(60.5%)よりも節電意識が高いことがわかった。

 省エネやエコ目的で最も購入したい家電を自由回答形式で質問したところ、トップは「エアコン」で17.1%。以下、「冷蔵庫」(15.5%)、「照明(有機ELやLED、電球など)」(4.4%)、「洗濯機」(3.7%)、「テレビ(液晶や有機EL、LEDテレビなど)」(3.0%)と、生活家電が上位を占めた。「太陽光発電システム(太陽光パネル・電池など)」(2.3%)、「EV(電気自動車)」(1.6%)など、比較的投資額の多くなる創エネ・省エネ製品も挙がった。

 停電に関する意識についての質問では「今年の夏は大規模で突発的な停電が心配」は53.3%が「あてはまる」と回答。「もし、突発的に停電になっても、その備えはできている」は28.8%、「計画停電に向けて、準備ができている」は24.8%、「計画停電は景気後退の要因になると思う」は73.7%が「あてはまる」と回答した。停電の発生や計画停電による経済への悪影響を不安視する一方で、停電の対策は進んでいないようだ。

 「計画停電が実施されようとも、原子力発電所の再稼働には反対である」については、再稼働反対派の「あてはまる」が49.9%、容認派の「あてはまらない」が50.2%と、賛否が拮抗する結果となった。

 停電に関する意識を居住地別にみると、「今年の夏は大規模で突発的な停電が心配」では、今夏の電力不足が予測されている近畿地方(67.4%)や九州地方(58.7%)、昨年計画停電を経験した関東地方(59.1%)が高くなった。

 「もし、突発的に停電になっても、その備えはできている」では、2011年大規模停電を経験した東北地方(44.4%)と関東地方(38.4%)が比較的高くなり、近畿地方(19.6%)や九州地方(16.6%)、北海道(12.5%)では低くなった。

 「計画停電が実施されようとも、原子力発電所の再稼働には反対である」では、浜岡原発があり、東海地震の発生も危惧されている東海地方が61.2%、東北地方が57.3%で、反対の割合が高くなった。消費電力量が多い関東地方と近畿地方は、それぞれ50.4%、46.0%という結果だった。

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