livedoorニュースがCCライセンスを採用--2chまとめブログ騒動との関係は「ない」

岩本有平 (編集部)2012年06月08日 17時52分

 NHN Japanは6月8日、同社が運営するポータルサイト「livedoor」上で展開するニュースサイト「livedoor ニュース」において、NHN Japanが作成・提供するニュース記事にクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)を適用することを発表した。

 livedoor ニュースは、編集部の独自コンテンツと転載記事など400媒体以上のニュース記事を取り扱うニュースサイト。月間ページビュー(PV)は約4億3000万(5月末現在。自社調べ。モバイル・スマートフォン含む)。

 今回CCライセンスを適用するのは、「トピックニュース」「Sports Watch」「ITライフハック」「家電チャンネル」「MOVIE ENTER」「独女通信」「エスマックス」「livedoor HOMME」「Peachy」の9つのコンテンツ。これらの提供元によるすべての記事(転載記事などは除く)を、「表示 – 改変禁止」の適用対象とする。

 これにより、原著作者のクレジット(記事提供元の名称およびURL)を表示し、記事の改変をしないことを条件に、記事全文を自由に転載・引用できるようになる。ブロガーや掲示板などを利用するインターネットユーザー、まとめサイト作成者などは、該当記事について事前に許諾を得ることなく、迅速かつ円滑にニュース記事を利用できるとしている。

2ちゃんねるまとめサイトの騒動との関係は「ない」

 掲示板サイト「2ちゃんねる(2ch)」は6月4日、2chのコンテンツを転載するいわゆる「2chまとめサイト」の人気サイト5サイトに対して、名指しで2chの著作物の利用を禁止する旨のテキストを掲載しているが、この5サイトのうち4サイトはNHN Japanの運営するlivedoor Blogで公開されているブログだ。

 一連の騒動で名指しされなかったlivedoor Blogの人気まとめサイトには、月間1億PV以上(2011年時点)を獲得するものもある。名指しされた4サイトの月間PVは公開されていないが、それ相応のPVになることは予想がつく。現在各サイトはそれぞれ2chを転載しない形でコンテンツを作成しているが、それが困難になると、NHN Japanに収益面で影響を与える可能性がある。

 NHN Japanでは、今回のCCライセンス適用により、「ブロガー・掲示板などを利用するインターネットユーザー・まとめサイト作成者などは、該当記事について事前に許諾を得ることなく、迅速かつ円滑にニュース記事を2次利用することができます」とアナウンスしている。

 だが、このタイミングでのライセンス適用について、前述の4ブログの影響は「特にない」(NHN Japan)と説明した。「ネット上でより早く、より多く拡散されることに意義がある。常々から意向があった上で対応を進め、今回明確に宣言するに至った」(NHN Japan)としている。

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